ゴジラVSメカゴジラのレビュー・感想・評価
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決戦は幕張!平成ゴジラシリーズらしい大味な特撮 ほとんど格闘しないメカゴジラと操演のみのラドンも残念。伊福部昭のメカゴジラのテーマは重量感あり、 圧倒的に映像が音楽に負けてる
公開当時、リアルタイムで鑑賞。
さらに2018年TOHOシネマズ日劇ファイナル上映で観て以来久々の鑑賞。
「ゴジラシアター」も、ゴジラ>対メカゴジラ>メカゴジラの逆襲>VSメカゴジラとどんどんスクリーンが小さくなっていくのが悲しい。
当時、最初のハリウッド版ゴジラの製作が決まっていて、シリーズ最後の作品として企画されたため、やはり最後は「メカゴジラ」、そしてラドンも登場になったといいます!
後の「ゴジラXメカゴジラ」とは異なる丸みのあるフォルムは、放射能火炎を跳ね返すため!
個人的には、ずんぐりしてて、熊みたいで好きでないですが…。
話は平成シリーズでずっとつながってて、引き続きの出演者も。
前作「VSキングギドラ」に出てきたメカキングギドラの「未来人の技術」を取り入れて作られたメカゴジラとの対戦が見ものなのは言うまでもないですが、現代に蘇ったラドンとともに現れた卵から生まれたベビーゴジラによる「命の継承」もテーマとして描かれます!
メカゴジラがホバリングやら武器発射やらが中心で「ほとんど動かない」のが残念。
格闘戦が無いのは、リアリズムを尊重したからか?
そして、やはりアナログ特撮の魅力!
クライマックスの舞台となる幕張の広大なミニチュアセットが素晴らしい。
戦闘で倒壊する高層ビル!
予算がそこに集中する分、他の都市破壊シーンは合成ばかり…。
この「大味な特撮」はジぢでもあり、平成ゴジラの特徴といえます。
復活したラドンも操演のみで迫力無し。
「地球最大の決戦」のゴジラ対ラドンに遠く及ばない。
そしてゴジラといえば、音楽は伊福部昭!
ゴジラのテーマだけでなく、ラドンのテーマも再びよみがえった!!トリハダものです!
新たなメカゴジラのテーマは、超巨大な機械の歯車がグリグリと動くような、壮大な重量感ある音楽が最高です!
新作マーチ、Gフォースマーチも軽快!
しかし本作のテーマともいえるメロディは、エンドロールに流れる、古代植物の音楽の調べ。
ベビーゴジラと梓のテーマと並び優しく美しいメロディが印象的。
映像が音楽に圧倒的に負けてます。
主演、高嶋政宏は「ガンヘッド」の筋肉男でなく、科学オタクでユーモラスな役が良かったです。
ヒロインは、武豊と結婚前の佐野量子!
もう一人のヒロイン、シリーズに引き続き出演している小高恵美は、ついに戦闘に参加!
何とメカゴジラにまで搭乗するところは、場違いなところに無理やり駆り出された感じが実に痛々しい。
さらに、佐原健二、上田耕一、川津祐介ら特撮映画の常連に加えて、高島忠夫が特別出演していて、親子共演を果たしてます。
中尾彬演じる麻生はGフォース長官で登場。
どうみても悪役ですが、後の作品では遂に首相に昇進しました。
また、平成ガメラの中山忍もちょっとでてましたね!
もう今は絶対にできない、大掛かりなアナログ・ミニチュア特撮の最後の盛り上がり、特撮超大作を楽しめます!
新生メカゴジラ見参!
昭和ゴジラシリーズでは、宇宙人の地球侵略兵器だったメカゴジラを人類の対ゴジラ兵器に設定を変更した平成ゴジラシリーズで、なかなか面白かったです。お話しは、メカゴジラ開発と卵から孵化したベビーゴジラのストーリーを並行して描き、途中ラドンやメカゴジラの戦いをはさみながら最後の決戦と盛りだくさんです。とにかくメカゴジラがカッコよく、英語でパイロットが操縦したり他のメカと合体したりと、ロボットアニメの実写化みたいです。また、ゴジラやラドンの造形もリアルに作り込んであり、お家芸の迫力ある特撮シーンも含めてレベルが高いです。とは言え、製作チームは、ハリウッド作品を研究して色々トライしているけど、どこか借り物感があるし、ベビーゴジラの扱いとかも最後は育児放棄のように思えて中途半端な感じです。登場人物の設定や台詞回しもイマイチなんで、いっそメカゴジラに絞った戦記ものにした方がよかったかも。役者では、高嶋忠夫・政宏親子の一瞬だけの共演が微笑ましかったです。隊長役の原田大二郎も、精悍でよかったです。
お正月はもちろん平成ゴジラ
平成ゴジラはほぼ全シリーズ映画館でリアタイしましたが、
改めて見返すとやっぱり名作揃いです。
まずこの映画は伊福部さんのメカゴジラのテーマ曲がとにかく渋い。
ゴジラという圧倒的な存在に人類がどう対抗するか、みたいなプロットと相まって、やたら涙腺を刺激します。
『ゴジラ-1.0』以降、伊福部さんの曲を聴くだけで涙腺崩壊する謎のスイッチが出来てしまいました。
脇役の人物設定をやたら作り込んでいたり(個人的な推しはキャサリン・バーガー)、ドラマ部分も面白いのですが、最注目はラドンです。
『キング・オブ・モンスターズ』のラドン贔屓は、
これの影響をかなり受けてそうです。
ドハティが最高のオタクだということも分かる作品でした。
1966年のサンダーバードが優れていたポイントを日本の特撮がようやく理解できたのです
1993年12月公開
前作に続いて大河原孝夫監督
特撮はもちろん川北紘一で不動です
いやー燃える!平成ゴジラシリーズで一番好き!
「メカゴジラ、リフトオフ!」
隊長佐々木大尉役の原田大二郎が変テコなイントネーションの英語で言うシーン!
メカゴジラコクピット内の英語での会話はもう狂おしいほど素敵です
航空の世界ではもともと、どこの国でも英語オンリーです
それに国連のGフォースですから英語が公用語です
クルーには様々な国籍の外国人も搭乗しますから
何故、オーバーテクノロジーのメカゴジラを人類が作れたのか?
この疑問をゴジラvsキングギドラの結末から持ってくるのは実にスマート!
まるで本作でメカゴジラを出す為に「ゴジラvsキングギドラ」がまるごと伏線であったかのようです
冒頭の筑波の地下基地のメカゴジラの格納庫の格好良さ!もうシビレます!
そこからの発進シークエンスの素晴らしさ!
今までの特撮メカの発進シーンの集大成です
巨大ロボットの垂直発進シーンは数あれど、一番近いのはジャイアントロボかもしれません
しかしそれには支持架やキャットウォークは見当たりません
本作のメカゴジラは整備しやすい寝そべった姿勢から、発進に向けて整備ベッドごと回転して立姿勢になるのです
このシーンは本当にシビレます!
巨大な重量のあるメカゴジラを立姿勢で固定するのだから、それ相応の重厚な支持架でなければなりません
さらに首の高さにはキャットウォークがあり、整備性の良さに留意されていることが伺えます
なんとなく全体的にスペーシャトルの発射台をイメージさせるものです
地上へリフトアップして、冷却材で水蒸気が漂う光景も、スペーシャトルの打ち上げ映像を参考にしているのだと思います
1966年のサンダーバードが優れていたポイントを日本の特撮がようやく理解できたのです
ウルトラホークの発進シーンでも、整備、機材搭載と搭乗員搭乗、発射の各工程のエリアに機体ごと移動させるという見せ方が既に出来ていました
しかしそれはまだサンダーバードの模倣に過ぎず、なぜそういう演出をするのかの理解が表面的でしかないのが透けてみえていたのです
それが、このメカゴジラの発進シーンの映像は、実際の巨大兵器の運用がどういうものになるのかを理解して、理屈が分かっている人が撮っていることがビンビンと伝わって来るのです
オタク心が燃えます!
このメカゴジラの格納庫は、2年後の「エヴァンゲリオン」での初号機の格納庫にそのまま踏襲されます
今ではジャイアントロボやスペーシャトルよりも、そちらの方がそのまんまだ!と思い浮かべる人が多いようです
ゴジラが四日市に上陸して鈴鹿を越えて京都に向かう状況図は台風の進路予報円を思わせるものになっています
これもエヴァンゲリオンで使徒の進路予報円に引用されていました
そしてメカゴジラのフォルムの素晴らしさ!
現代的にリファインされて実に格好いい
重量感、巨大さ、装甲の厚みが自然と伝わるデザインです
なのにハイテク感が漂っているのです
ガルーダと合体するというはちょいとやりすぎ感はありますが両肩にドイツの対空自走砲のゲパルトを思わせる長砲身のビーム砲が突き出るのはイイ!
狭苦しく薄暗いコクピット
座席の配置、ディスプレイ、計器類、
搭乗員の耐Gスーツ、ヘルメットの形状と色
どれもこれもそれらしくできています
分かっている感がビシビシと伝わります
メカゴジラへの搭乗する狭いエレベーターに乗りカメラが上から俯瞰する構図
もうシビレました
音楽は伊福部昭!
新しいメカゴジラの楽曲の数々
名曲です!これでメカゴジラの格好良さが数倍に増幅しています
ゴジラの襲来、都市の蹂躙シーンも見事です
シン・ゴジラを除けばゴジラシリーズピカイチです
最終決戦は幕張新都心
今でこそ幕張メッセやマリンスタジアムで有名ですが公開当時、京葉線は1990年に全線開通したばかりで、沿線には殆ど何もない埋め立て地だらけの中を走る路線だったものでした
それが海浜幕張に近づくと、突然超高層ビルが幾つも建っている光景が広がって、なんじゃこりゃあ!とビックリしたものです
本作で幕張が有名になったのかも?!
ゴジラとの最終決戦に敗れ、炎上して倒れこんだメカゴジラのコクピットから脱出するシーンも素晴らしい
厚い装甲が伺える狭いハッチから抜けだして辺りを見渡すと、夜の幕張新都心は火の海
炎の照り返しと煙も良い演出がなされていました
ベビーゴジラと佐野量子のほんわかとした雰囲気が、殺伐とした戦闘シーンを中和していて今観るととてもいいと思えます
三枝未希役の小高恵美も本作では登場に必然性があり、彼女の風貌と雰囲気が役にマッチしています
ゴジラが本気出したときの強さが眩しい光輪を背景にして表現されています
平成ゴジラシリーズの中でも一番の演出だったと思います
さて、本作は単にオタク心が燃える怪獣映画です
深読みのテーマなんてあるわけありません
ん?本当に?
改めて久し振りに観て、いやテーマは実はあったんだと思いました
本作は1993年の公開
バブル崩壊に伴ってリストラがいろんな会社で始まった頃でした
一流といわれる有名企業でも大人数のリストラがされるようになってきたのです
この年の十大ニュースの4位は「大型不況深刻化、企業はリストラに拍車」だったのです
リストラされる人にも家族はあり、小さな子供もいるのです
本人が悪いわけではない
なのに理不尽なリストラでどう家族や幼い子供を守ればいいのか!
その怒りがゴジラとベビーゴジラ、ラドン、それぞれに込められていると感じました
だからGフォースは組織の論理を前面に押し出すように描かれていたのです
本作のキャッチコピーは「この戦いで、すべてが終わる」
これはハリウッド版ゴジラの制作決定を受けて、本作で平成ゴジラシリーズを一旦終了させる予定だったからと思います
ジュラシックパークは、本作と同じ1993年6月の米国公開
CGでの恐竜映像は日本の特撮では太刀打ち出来ない、全く歯が立たない
それは明らかであったので、その技術でゴジラを世界市場にデビューできるのら、その方が良い
そう誰もが素直に納得できていたのです
だから「すべてが終わる」なのです
ところが、このハリウッド版というのが悪名高いエメリッヒのゴジラだったのです
しかも1998年に公開が遅れます
そんなハリウッド版ゴジラになるとは露知らず
遅れるからにはもう少し平成ゴジラシリーズを続けようとなります
翌1994年12月には「ゴジラvsスペースゴジラ」
1995年12月には「ゴジラvsデストロイア」が公開されることになります
しかし、平成ゴジラシリーズは本作で頂点に達した感があります
後はどう有終の美を飾るのか?
どういう終わり方をすれば良いのか?
そんな雰囲気が漂うのです
ゴジラ生誕40周年記念作品
ダメならダメなりの観方がある
幾つか作られてるメカゴジラ物の二番目(1993年)のやつです。
今は武豊騎手の奥様となっている
佐野量子さんの貴重なヒロイン映画であり
一時期ゴジラ映画から封印されていた子供ゴジラが
復活した映画でもあります。
そんな中、メカゴジラの出撃シーンもなかなかカッコ良く
カメラがしたから上がってゆくと
巨大な格納庫に渡された鉄骨の通路越しに
メカゴジラの黄色い目が光る巨大な頭部が現れ
それを二人の整備員が観ていると言うカット!
このカット、あの「パシフィック・リム」のサントラの
ジャケットになってるカットに激似でした。
今作のオマージュでしょうかね??
また、この映画は始まりから怪獣が出てくるのが早い!
人間パートのドラマがお粗末な分(言ってしまった!)
怪獣のシーンは最初の方からサービスしてます。
ラドンもちょっとおいしい役で出てきます。
そのあたりを楽しみにご覧ください!
で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては
もう最初から突っ込みどころ満載過ぎて笑ってしまった!!
うかつに物、拾って来ちゃダメでしょ!
核のゴミ捨て場と言われてる様なところから~
中身も良くわからない生きてる有精卵を
ガラスケースなんかに入れてちゃダメでしょ!
ゴジラを倒すために厳しい訓練をしてるような隊員が
勝手に職場を離れて、
挙句に国際的な研究所にパパラッチみたいに忍び込んで
勝手に写真を撮ってまあまあ~~良いじゃないですかって!
で、最後に「仲間のところに帰るのが一番幸せなのよ!」
って、勝手に卵持ってきたのはお前らだろ!!
あまりにお粗末でちょっと萎えた~~
それでもこの映画
「ゴジラもこの地球の仲間なんです。」
と言う、佐野量子様の一言によって何とか存在意義が
保たれた様に感じました。
ここ数か月の間に特撮ファンの間で評価の高い
平成ガメラシリーズをしっかり観た後では
やはり人間ドラマ部分のお粗末さがもういかんともしがたいけど
まあ、こう言うものを観る事で
いいモノの良さがより解ると言うものですね。
1993年、恐竜ブームの年に作られた!
スピルバーグの『ジュラシック・パーク』、日本でも『REX 恐竜物語』と、恐竜ブームのおかげでベビーゴジラ=ゴジラザウルスが登場。やっぱり可愛いイメージを押し出したかったのでしょうか、どことなく子供受けも狙った感じがする今作。また、国連G対策センター、自衛隊からの精鋭部隊としてGフォースがゴジラ対策軍として活躍する。
昭和ゴジラにもメカゴジラが登場するが、あちらはブラックホール第三惑星人のロボットだった。前々作のメカキングギドラを引き上げて研究されて作られた設定なので、まさに23世紀の未来人の産物となった。また、ラドンが誕生した島では使用済核燃料の墓場と揶揄されてるくらい、核の問題も提起していたように思う。
今回のゴジラは四日市から京都へと進撃。仲間か息子なのかよくわかりませんでしたが、京都にある生命科学研究所にいるベビーの無事を確認したら、さっさと大阪湾へと去って行きました。一方のラドンは北から仙台、そして千葉へと南下。これもまた卵が隣同士だったので兄弟だと勘違いしてベビーのいる方向へ飛来してきたのでした。いつもと違う都市ばかり攻撃されてましたが、もはや寅さんシリーズのようにご当地ロケを敢行してもらいたいと感じます。
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