「もったいない」ゴジラVSキングギドラ REDSTARさんの映画レビュー(感想・評価)
もったいない
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アイディアやメッセージ性や音楽はしっかりしているのに色々もったいない。
例えば
むやみにCGを使う点。
空中に浮くシーンや格闘シーンなど失笑ものだった。
ターミネーターの影響をもろに受けた残念な再現によるアンドロイドの登場。
なぜ登場させたかわからない。
キャラ付けもいまいち。
なによりも過去にさかのぼって今生きる現在が変わるという設定自体が狂ってるしおかしい。
その人物が過去に降り立った時点で、その世界線は幾重にも分岐するはずである。
このあたりが気になってアイディアはいいのだが、とても見れたものではなかった。
この過去を変えれば未来が変わる理論ならなぜまた過去に戻って、キングギドラの赤ちゃんを回収しに行かなかったのだろう。
まあ
しかしこれをやってしまえば物語として成り立たない。
なにかタイムマシンが壊れ、未来人が元の世界に帰れない葛藤を描いたらよりよかったかもしれない。
だが、そのメッセージ性は評価できる。
特に23世紀の人が言っていた「20世紀は核にばかり頼る残念な時代だ。」と
ずっしりと重い。
ゴジラもキングギドラも人間の手のひらの上でできたものだ。
都市の破壊やその被害も人間が進歩したが故に被害が増大している。
だからといって懐古主義に浸れというわけではない。
文明の運用を間違えるとゴジラに似たようななにかを生み出してしまうという警鐘である。
ゴジラ映画がこの辺りのメッセージを失ったらもうおしまいだろう。
ただ、その通底する音楽は素晴らしい。
よくあるクソゲーに共通する音楽だけの映画であった。
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