劇場公開日 1991年12月14日

「まるで子供向け」ゴジラVSキングギドラ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5まるで子供向け

2019年9月1日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

総合30点 ( ストーリー:30点|キャスト:40点|演出:30点|ビジュアル:60点|音楽:65点 )

 演技と科白がやたらと説明的で、特に科白は下手な棒読みなのでかなり水準が低い。1991年で平成の作品なのだが映像は昭和時代そのものといった古さを感じる。脚本は時間旅行を取り入れて無茶苦茶で辻褄が合わないし、焦点が怪獣対決からずれている。『ターミネーター』を意識した映像がわざわざ出ているのもなんだか変で本編との関連がない。
 キングギドラは三つ首だし金色だしそのうえ空も飛ぶしで、見た目としても非常に存在感があり、鑑賞前にはこの有名な悪役の活躍にかなり期待をしていた。だがこの怖くて強くて制御出来なそうな怪獣が簡単に人間に操られているのをみると、キングの名前にふさわしくないように思える。まして機械化され人間に搭乗されて敵から味方にあっさり鞍替えして二番勝負に挑むのはどうしたものか。貫禄が低い。

 色々と詰め込みすぎてまとまりがないし、そのうえ何かと水準が低い。子供向けに作られたのかな。そして制作年代以上に昭和を感じて古くさい。敵がキングギドラなのか未来人なのかも分かり辛く面白くはなかった。この時代の怪獣映画に興味はなくて今までもあまり観ていなかったのだが、水準の低さに失望した。
 その点では、ゴジラがハリウッドに行って子供向け映画から娯楽大作となってから、日本の怪獣映画への取り組み方も大いに変わったのかもしれない。近年の怪獣映画は大人が観てもよい作品になっている。

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Cape God