「技術検証作品かな」ゴジラ rai_sutaさんの映画レビュー(感想・評価)
技術検証作品かな
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SF考証も、ドラマも、特撮の立ち回りもいまいちな作品。おそらく一番の見所はサイボットゴジラを使った、ゴジラの表情付け。今までの昭和ゴジラは本当にきぐるみだったので、ゴジラの表情を表現しようとすると大げさなアクションをとる必要があったのだが、本作品から導入されたメカトロニクスを用いたゴジラのヘッドを使って撮影しており、顔面をアップしたシーンではやたらと表情豊かなゴジラが見られます。それでもやはり発展途上な感じは強く、痙攣したような動きでぎこちない。
メイキングを見てると実物大のゴジラの足を用いた特撮をかなり多用していたようで、ゴジラの足元が人間と対比して描かれてるのはこれぐらいじゃないだろうか?まあ映像からみていかにも作り物っぽさがにじみ出てたのでこれは完全に失敗だった気がします。
新人をヒロインに使う作品ではありがちな話だけど、沢口靖子の棒読み演技が酷かった。科捜研の女ではその棒読みっぽさが独特の威厳を出してるんだけど、この映画に関してはただただ違和感しか感じられない。後半は災害時に非常ドアが開かない欠陥ビルの中を行ったり来たりしてたのは、あまりの演技の酷さに監督が脚本を書き換えたんじゃないかと勘ぐってしまう。
武田鉄矢の演じる浮浪者がゴジラに向かって言うセリフ「でっかい顔して歩くんじゃねえこの野郎田舎もんが!」だけは名シーンだと思う。
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