ゴジラ対ヘドラのレビュー・感想・評価
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目は口ほどに物を言う
ゴジラ一作目以来の
テーマを孕んだ作品ではないでしょうか?
大気汚染、環境破壊、公害が生んだ怪獣ヘドラ。
子供の頃に観た時は地味で暗い印象だったけど、
今観ると異色作、ヘドラのビジュアルもとても良い。
形態が何種類もあるのも素晴らしかった。
人間は自分達が生み出した怪獣なのに、
何も出来ない愚かさを露呈し、
ゴジラもヘドラも呆れてる感じがしました。
目は口ほどに物を言うとはよく言ったもので、
ヘドラの目はとても悲しく
人間たちに言いたい事がありそうな寂しい感じがした。
ゴジラも同じく人間には心底ガッカリしたような
ヘドラとの決着の付け方でした。
対決シーンはプロレス路線から時代劇路線に移行
と言う感じで少しおふざけは和らいだ感じはしたけど、
やはり驚くのは空飛ぶゴジラではないでしょうか?
色んな意味でゴジラシリーズを代表する作品では
ないでしょうか。
0035 自衛隊が送電線を振り切って壊すのはお約束
1971年公開
ゴジラ映画最初の劇場鑑賞。
音楽に知ってる曲が使われなかったのはなんだかなー
オープニングの唄もちょっと待ってよー。
公害を前面に押し出したのは理解できるが
いつの間にゴジラは正義の味方として
悪者を懲らしめる側に立ったんや?
それと空飛ぶのはやはりアカンやろ
60点
劇場鑑賞1971年8月1日 梅田劇場
パンフ購入
シリーズ中、異色の一作!カルトなゴジラ!
子供の頃、この映画の印象は変な映画でした。
ただ、手が骨になっちゃったり、片目が潰れたり、傷だらけになりながらも勝利したゴジラに感動した覚えがあります。
一番、印象に残っているのは、空を飛んだってことですけど・・・
何年かして、怪獣好きの子供にビデオを見せながら、改めて見直した時に、この作品の面白さを再度、実感しました。
公害への批判をストレートに押し出しながら実にその時代を描いています。 これはシリーズのどの作品にもいえるんですが、その時々の世相をストーリーや映像に織り込み、昭和史でも見ているようで、改めてゴジラシリーズを素晴らしい映画だと痛感しました。
そして、今回、改めて見直したんですが、やっぱり面白いですね。
水銀、コバルト、カドニウム~♪なんて、メチャクチャ変な主題歌から始まる。
作品全体からシュールでサイケな雰囲気が漂う。そして、当時の公害問題の世相が感じられる。
それから、この作品ではゴジラが完璧にヒーローとして描かれている。主人公の少年同様、自分達を守る正義の味方として、ゴジラを見ていたことを思い出す。苦戦の末に勝利するって言う王道のまんまだったことに納得。
当時のゴジラシリーズは、特撮部門とドラマ部門で2人の監督が指揮していたらしいのだが、この作品に関しては全てを1人で行ったらしい。だからだろうか、ゴジラのバトルシーンも、他の作品とは異なる緊張感みたいなものを味わえた気がする。
核の申し子 vs 公害の申し子‼️
この作品はゴジラ映画史上最も汚い作品(笑)‼️ヘドラは公害から生まれた怪獣‼️ヘドロという人間が生んだ死の世界から生まれ、ヘドラが通過すると死のイメージが広がる、どーしようもない邪悪な存在‼️冒頭の実際の公害映像も汚いし、クラブで歌い踊る若者たちの頭が奇形魚と化すイメージも変だし、ヘドラがヘドロ弾を発射するのはまるで「う◯こ」みたいだし‼️とにかく汚ーい‼️一方で、ヘドラが硫酸を噴出しながら飛行すると、その下で体育の授業中だった女子生徒たちがバタバタと倒れたり、ヘドロ弾で多数の人々が犠牲になる恐ろしい描写も‼️そんな汚さや恐ろしさを少しでも和らげるため、アニメーションが挿入されたり、飛行ゴジラというチョット微笑ましいというか、ユーモラスな描写もあってバランスが保たれているような印象があります‼️そして海で暮らしてるゴジラも、その海を人間に汚されているわけで、ヘドロまみれになりながらヘドラを倒した後の、人間たちへのガン飛ばしも印象的‼️とにかく、この「ゴジラ対ヘドラ」という作品は、怪獣映画で公害問題を扱ったこと自体異質だと思うし、多分二度と作られない作品として唯一無二の存在感を放っている作品ですね‼️
ゴジラ兄さん!
水銀コバルトカドミウム〜
歌とサイケなイメージに時代の勢いを感じる
アニメは湯浅政明みたいなスタイリッシュさ、画面分割も斬新
ゴジラの造形や怪獣プロレスのテンポはさすがに牧歌的に見えてしまったけど、ヘドラの魅力は永遠の輝き
煙突から出る黒煙をぶおーと吸引するとか、暗い画面と白い硫酸ミストのコントラストとか、滑空する足元で人がバタバタ死ぬシーンの悪夢感とか。いるだけでナチュラルに人が死ぬ。
「か〜えせ(か〜えせっ)」。。
もともと人間が蒔いた種なのに捨て身でケツ拭いてくれるゴジラ…マジ兄貴
不出来な舎弟でどうもすみません
元はヘドラ同様、人間の不始末から生まれたはずが、いつの間にやら大自然の守り神的存在に。
でも人間さえ死滅すれば公害問題も即解決するのにわざわざ守ってくれるとかイケメンすぎません?
これ劇場でみたのだけれど
最初に見たときは子供だったし、当時はゴジラにも空飛んでほしいと思ったけどもさー
これじゃない感、満載
結局、大人になってもちろん公害に対する問題提起作としての反面も考え合わせても
いまだにおもしろさがわからない
だいたいヘドラって可愛さゼロだよ
エビラやクモンガみたいな美しさの欠片もないし
新しい時代の不安には新しい不安を体現する怪獣映画が必要というテーマ性の回復がなされた
1971年7月公開
前作ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃から1年8ヵ月ぶり
つまり1970年はゴジラ映画は春、夏、冬、そして1971年の春と、その間1本もなしだった
東宝特撮の神、円谷英二が1971年1月に亡くなったこともあるだろう
だが喪に服して怪獣映画の製作が止まったわけではない
「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」というゴジラが出ない怪獣映画が1970年8月に公開されている
これは一番弟子の有川貞昌が担当している
しかし怪獣映画のブームは去ってしまったのだ
ゴジラ映画の前作は番外編みたいなものだから、実質的には1968年8月の怪獣総進撃から約2年もブランクが空いてしまったのはそういうことだ
その間はガメラが踏ん張って怪獣映画を一人で支えていたのだ
そのガメラも1971年7月のガメラ対深海怪獣ジグラで一旦終了となる
製作映画会社の大映が倒産してしまったからだ
ガメラは毎年春に公開が通例であったが、この最後の作品だけは夏の公開だ
つまり初のゴジラとガメラの直接対決になったのだ
しかも向こうからぶつけてきたのだ
結果はどちらの作品もまずまずの入りとのことだから、初対決は引分けというところか
さて内容はどうか
その時代での漠然とした不安を怪獣の姿にして具象化し、現実世界をその怪獣が破壊するシーンを見せる事によって、不安の正体を明確化する
そしてその怪獣が倒されるか去ることによって不安感を一時的にせよ解消する
初代ゴジラはこのような構造があったからこそ、映画のイノベーション足り得たと思う
そして前作のゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃において、本多猪四郎監督は新しい時代の不安には新しい不安を体現する怪獣映画が必要だというテーマ性の回復を提示していたと思う
本作はそれに真っ正面から回答に取り組んだ作品だと思う
その新しい時代の不安とは、もちろん公害問題
今でいう環境問題だ
本作の前年の1970年には光化学スモッグで都内の中高生が多数被害を受ける事件が起こっている
また同年に田子の浦港のヘドロ問題の対策協議が大問題化していたのだ
まさしくその時代の不安を具象化した怪獣映画と言えると思う
ヘドラを退治する方法は人間が考え出しはするのだが、決定的な瞬間には間に合わない
結局ゴジラの力によってその解決方法を完遂する事ができるというストーリーはゴジラ任せの精神ではない
公害問題、環境問題を人間のみの力では解決出来ないかも知れない
ゴジラという超自然的な力があってこそ最終的な解決までいくことができることだろう
それでも人間がその解決方法を用意していなければゴジラであっても解決できなかったかも知れないというメッセージだ
つまり、まず私達自身が解決に向けて行動しなければならないという意味だ
ラストシーンでのゴジラが訴えているのはその事だ
こんな事になるまで地球を汚すな
汚してしまったなら自分で最後まで始末しろ!と
なんで俺が面倒みないとならないんだ!と
そしてもういっぴき・・・・のテロップ
またヘドラは生まれてしまうだろうとの意味と受け止めた
本作から半世紀がたった
光化学スモッグの発生は近年では稀になって来た
田子の浦の浄化もすすんだ
本作のヘドロの海が21世紀には世界遺産の一部になるとは想像も出来ないことだろう
これならゴジラもそう怒らないだろう
しかし21世紀のヘドラは中国から出現するだろう
はるかに強力で巨大だ
しかし本当に現れたのは、予想もしなかった新怪獣だった
武漢に出現したコロナウイルスという大怪獣だ
とってもセクシーなコスチュームでお姉ちゃんが・・・
この映画の中には監督が趣味で作ったような部分がふんだんに盛り込まれている
例えば音楽の使い方とか
例えば二人の女優が妙に色っぽいとか
例えば絵による説明とか
公害に抗議するためのいろいろな映像手法とか
ゴジラのキャラ設定とか
これは監督からしてみればとっても楽しい仕事だったに違いない
よくこんな趣味的要素盛りだくさんの映画を会社が作らせてくれたもんだ
きっとこの頃はゴジラ映画の全盛期でどんな映画作っても絶対に売れるということが分かっていたからだろう …
と思って調べてみたら違っていた。 どうやら本プロデューサーが入院してる間に 企画が通って撮影してしまったらしい
この作品を作った後、監督への道が閉ざされたらしい。 頷ける話だ 。しかし、もうちょっと優れた プロデューサー だったら 才能に気が付いて もっと活躍させていたに違いない。残念な話だ...
脚本はスピード感があり、上手くまとまっており、大人が見ても一応の鑑賞に堪える内容となっていると思う
最後の締めくくりもなかなか気が利いている。
「この惨事により、政府は公害の規制を厳しくすることになりました」
ってことにでもなるかなと思ったけど。このラストのほうがずっと良い。
もういっぺん見たくなると言っても過言ではない逸品であろう。
もしゴジラが飛ばなかったら、、、
ゴジラが飛んだことは批判の的になるこの映画。
リアルタイムで見た自分としては、
とにかく公害そのものがこわかった時代、
新聞ではヘドロの海の写真や骨の曲がった魚の写真。
実際、町に出れば車の排気ガス、腐ったような川。
それを具現化したヘドラと狂ったようなサイケ文化を
映像化したこの作品。
ひとりで映画を見に来てた小学生の自分も欝になりそうだった。
ゴジラが飛んでくれて、吹っ切れて明るく帰れた。
どーしてもゴジラが飛ぶのは、必要であり、必然。。。そういう時代だった
ゴジラシリーズのカルト作品!
映画館で観た最初のゴジラ映画だ。しかも試写会にて、シリーズ最大の異色作を観たことになった。鳥も魚も~♪という麻里圭子の歌は記憶に残らないのだが、何度聞いても新鮮に聴こえる不思議な曲だ。「水銀、コバルト、カドミウム~♪」と続くのが笑える。そしてヘドロの中のペルシャ猫が可愛い。そして、撮影とは言え、赤ん坊を泥の中に埋めた映像にはゾッとする。
不気味な赤い目をしているヘドラ。矢野少年にも襲い掛かるし、お父さんにも襲い掛かる。が、お父さんは顔面にヘドロ跡が残る。各地で起こるタンカー事故もみなヘドラが原因だとニュースで伝えられるのだ。工場の煙を吸って硫酸化合物を吐き出す怪獣だと矢野博士は解析(もっと難しいこと言ってた。硫酸化合物とかヘドミウムとか光化学スモッグも)。こうして日本を騒がせていた公害問題を巧みに取り込んだ異色作なのだ。またヘドラが通った後には硫酸ミストが巻かれ、金属は腐蝕し、人間は溶けて骨だけになってしまう恐ろしさ。
星座や核爆発やヘドラの成長段階の講義、その他にも子どもの絵やアニメで説明的に随所に散りばめた特殊効果。B級要素満載なところがとても好きだ。公害問題を取り上げたのみならず、若者文化のゴーゴーや集会、退廃的で厭世的ではあるが、キャンプファイアーでのゴーゴーがいい♪100万人ゴーゴー大会が百人しか集まらなかったのですから・・・
ゴジラが負けるんじゃないかと心配になった作品でもあります。ヘドラにパンチを浴びせても、手が溶けちゃって指の骨まで見えてしまうし、穴に落とされヘドロ漬けにされそうになるくらいだ。また、この映画でゴジラはエビみたいに後ろ向きで空を飛びます。クイズにもよく出るので押さえておくように!汚れちまった海、汚れちまった空・・・、最後はちょっと暗めの歌。
シリーズ第11作目。 オープニングだけで100回は観れるシリーズ屈...
シリーズ第11作目。
オープニングだけで100回は観れるシリーズ屈指の名作。
時代を象徴するサイケミュージック、トリップ映像はとても象徴的で、汚物に塗れた海や住居等のシーンは低予算ながらシリーズ1のパンチ力。
ヘドロのコンクリ責め攻撃が容赦なくて印象的。
そしてラストのゴジラ飛行でもう全て台無し。爆
色々あって最高です。
ゴジラとはどういう存在かというテーマを原点回帰で改めて知らしめた渾身の一作。
水銀コバルトカドミウム〜♪
端々に人の愚かさが見えて…
公害をテーマに当時の世相も合わせて時代を感じられる。
光化学スモッグとか、百万人ゴーゴー(笑)とか。
100人ゴーゴーの若者たちには直情的過ぎて呆れるし、松明でどうにかならない相手かどうかは見りゃあ解る筈なんだが…こぞってアホなの?
ヘドラのヘドロらしさが怪獣プロレス始まると無くなってしまうのは残念。
ゴジラが登場する度に流れる珍妙なBGMは何故か耳に残るが、合ってないと思うんよなあ~初っぱなからぷぁ~♪ぷぁ~♪ぷわんぷわん…とか間の抜けた感じのBGMで、いつもの曲はどうして使わないのか?使いたくないのか?聞きたくなる
ヘドラもっと大きくなれたんではないかと思うし、電極板の間に入ってもらう作戦も、ゴジラがアシストしないと全く成立しないので、どんな運頼みの作戦だよ?と突っ込んでしまう。
本番では電源切れて結局ゴジラが電極板を利用して倒す展開
ゴジラが初めて飛行するシーンも出たが、以降飛行できる設定は使われず、不評であったんだろう。
リメイクしたら、中国絡みそうな内容だけどメッセージ性は凄いから面白そう。作ったら怒ってくるだろうし製作中止位炎上しそうだな
サブカル的にNo.1ゴジラ
オープニングからサイケデリックな歌で頭クラクラになる。全体的に暗い内容だが、ゴジラだけコミカルで浮いてる。中に人間が入ってます感が強い。ヘドラを生み出したのは人間お前達だ!と言わんばかりのゴジラの睨み、最高だね。当時の公害問題を作品に込めた意義のある映画。
75点
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