「敬意をこめて」ゴジラ（1954）　ジョン・ドゥさんの映画レビュー（感想・評価）

70年以上前、まだCGどころか怪獣映画というジャンルすらなかった時代に作られた作品ということに今さらだが驚きと敬意を感じずにはいられない。
原因不明の海難事故から徐々に正体を現す展開、圧巻の東京襲撃からの地味ともいえるラストシーンは色々な経験値が少ないと面白味を理解しにくいかもしれない。
特撮シーンは精度の低い白黒画面が逆に見えない部分の想像を促しCGとは違ったリアリティを感じた。
近年の作品より小さい（身長50m）のゴジラがビルの上から顔を出したり足元を民衆が逃げ惑うシーンには身近な恐怖があった。
何年経とうと映画の作法が進化しようと先駆者としての存在は変わることはない。