劇場公開日 1978年9月23日

皇帝のいない八月のレビュー・感想・評価

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3.5自衛隊のクーデター

2023年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

興奮

ひょんなことから自衛隊のクーデター計画が発覚する。
自衛隊警務部(三國連太郎)と内閣情報調査室(高橋悦史)が捜査、次第に追い詰めていく。
首謀者は元自衛官(渡瀬恒彦)で、寝台特急「さくら」を使うのだが・・・。
終盤の処理があまく、不自然なところも多いが、こんな政治家では、という点は納得。

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いやよセブン

4.5今ではもうこんな映画は作れないかと

2023年8月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

興奮

知的

BS松竹東急で「皇帝のいない八月」を見る。

うん、面白い。

自衛隊のクーデター計画と、それを阻止しようとする日本政府の暗闘が描かれるのだが、どことなく「新幹線大爆破」や「戦国自衛隊」を彷彿させるのは、メインの役者の山本圭や渡瀬恒彦からなのか。

あと、内容は全然違うのだけど「ブルークリスマス」も少し思い出した。ポリティカルな部分からかな、あちらは少しファンタジーっぽいけど。

それにしても、山﨑努、神山繁、大滝秀治、滝沢修、佐分利信、丹波哲郎、小沢栄太郎、三國連太郎…よくぞこんな濃厚なメンツを揃えられたなぁ。それだけでも凄い。

作品中で印象に残ったのは、

①吉永小百合さんがやたら綺麗
②やっぱり国家権力は怖えよぉ
③三國連太郎があんな事にww

あと、いかにも東映っぽいのに松竹だったのも驚いた。

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プリズナーN0.6

3.5和製『カサンドラ・クロス』・・・らしい・・・というより列車パニック映画風に始まったのにいつの間にか永田町に跋扈する魑魅魍魎たちのホラー映画になった感じ。後味悪し、だが看過出来ない怪作。

2022年6月11日
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鑑賞方法:VOD

①『新幹線大爆破』のWikipediaに、類似作として『皇帝のいない8月』が『カサンドラ・クロス』にインスパイアされた作品とあった。あちらは生物兵器(極秘開発されたウィルス、こちらは日本で軍部政権樹立を図る自衛隊の中の極右クーデター部隊。)それで、もしかすると山本圭がリチャード・ハリスの役、吉永小百合がソフィア・ローレンの役で、過激派くずれの山本圭が過激派の時に身に付けた知識で列車を乗っ取った自衛隊のクーデター部隊と戦う映画か?と一瞬思ったけれど、日本でそんなパニック・アクション映画が作れる筈もなく、吉永小百合がソフィア・ローレンになれるわけもなく、『カサンドラ・クロス』が感染力の高いウィルスを極秘に開発していた事実を秘匿しようとするアメリカ政府の画策は背景で列車を止めようと戦う乗客達の活躍がメインだったのに対し、こちらは、ビンチヒッターで器用された(らしい)のが山本薩夫監督だったせいか、列車乗っ取りによるサスペンスやアクションよりも、支持率回復を目指す総理大臣や、軍部政権を樹立して再度権力の座に付こうとする政界のドン、並びに彼等周辺の大臣達の腹の探り会い、狐と狸の化かし会い、国民不在の権力闘争がメインのボリティカル・スリラーというか(後味的には)ホラーとなってしまった。

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もーさん

2.0題名の「皇帝のいない八月」の隠された本当の意味

2020年5月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

いやはやひどい映画だ
白い巨塔、華麗なる一族を撮った山本薩夫監督とは思えない
リアリティのなさは呆れるばかりだ
取材も不徹底で腹が立ってきた
シン・ゴジラの真面目な取材ぶりとは雲泥の差

パヨクという言葉がある
まさにパヨクの認知バイアスに陥って映画を撮ったなら、いかな山本薩夫監督のような実力のある監督でもこうなってしまう見本だ
パヨク的思い込みの世界観で決めつけて撮っているから、こうなってしまうのだ

物語の骨格は、なんとまあ実は石原裕次郎主演の「夜霧よ今夜ともありがとう」だったのだ
本作はその程度のものだ
浅丘ルリ子の役は吉永小百合に、石原裕次郎は山本圭、二谷英明は渡瀬恒彦という具合にそれぞれ対応する
ヒロインが恋人との約束直前に失踪するプロット、彼女を恋人から引き剥がす男が革命家という設定を借りているのだ
真面目に観るだけアホらしいということだ

また寝台特急さくら号の乗客に、渥美清と岡田嘉子がコメディリリーフとしてなんどか登場する
本作の2 年前の1976年の「男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け」で、この二人は共演している
その作品では直接顔を合わせるシーンはないが、本作では、まるでその寅次郎と岡田嘉子が演じた老婦人が共にこの寝台列車に乗っているかのようにわざと似せて演出している
さくら号というのも寅さんに掛けてある
本当のところは岡田嘉子を出したいが為に、このような方便を使ったのだろう
渥美清は刺身のつま扱いに過ぎない

題名の「皇帝のいない八月」とはどういう意味か?
それはもちろん、劇中に登場するクラッシックのレコードのタイトルであり、クーデターの作戦名なのだが、実は本当の意味が隠されている

皇帝とは天皇のこと
つまり、天皇は敗戦したときに無くすべきだった
そう言う意味だと自分は理解した
それをしていないから、こんなクーデターが起こるかも知れないのだという意味だ
それが監督が本作で発したいテーマであり、メッセージというわけだ
本作はそれだけを言いたいだけの映画に過ぎない

高橋悦史が演じる利倉内閣調査室室長は、なぜフォードのキャップを常に被っているのか?
フォードとはアメリカの象徴だ
つまり彼はアメリカの犬だと表現している訳だ
なんと稚拙な演出だ
山本薩夫の名が廃る

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あき240

1.5渡瀬恒彦の狂気

2020年2月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1970年代、自衛隊の一部部隊がクーデターを企てます。その一部部隊が国鉄の寝台列車を乗っ取って東京を目指す・・・というストーリー。

渡瀬恒彦の狂気が映える作品です。戦国自衛隊でもそうでしたが、この手の役をやらせたら、彼の右に出る方はいませんね。
彼の存在感だけで見る価値がある映画です。
ストーリーとしては特別深みがなく、登場人物の心情等には(70年代の作品だから?)ついていけない場面もあり、映画全体としては高い評価は難しいと感じます。

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よし

3.0渡瀬恒彦はかっこいいが…

2019年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

なんともふつうなんだよな~。派手にドンパチやるわけでもなく。
山本圭と吉永小百合のくだりはこの作品に必要だったか?という気がする。オジさんが監督なので圭ちゃんは出演しててもいいのだが。自衛隊内左派勢力みたいな役で出ていてほしかった。彼はやはり「新幹線大爆破」みたいな左翼青年が似合う。

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さすまー

4.0新幹線大爆破の対極

2019年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ストーリーは面白い。三島由紀夫の写真や2・26、5・15、チリの暴動などの映像を使い、自衛隊内部からのクーデターが起こったらどうなるかとリアルに描いた秀作だ。ただ、俳優の演技力が伴っていない点と、途中で阻止されるクーデター部隊、それにドン大畑の扱いに不満が残るので最高とは言えない。

 『新幹線大爆破』では極左の過激派が活躍し、反対側の可能性だってあるよという今作品。どちらにしても偏りすぎては危険だということだ。どちらもB級っぽい映画なので、もっと予算をしっかり組めるような映画でリメイクされるといいなぁ。

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kossy

3.0クーデターも傑作も夢想の果てに

2018年7月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

難しい

あるパトカー炎上事件をきっかけに、元自衛隊将校らに不穏な動きが。
やがてその首謀者らが寝台列車に乗り込み、列島震撼のクーデター計画が開始された…!

元自衛隊員らがクーデターを起こす…。
衝撃的な内容の同小説を映画化した1978年の作品。
社会派の名匠・山本薩夫による重厚なタッチ。
水面下で蠢く陰謀~決起、列車内の駆け引き、日本政府との駆け引き。
社会派ドラマ、列車パニック、当時タブーだったというテロ/クーデター物…。
渡瀬恒彦、吉永小百合ら超豪華キャスト。特に、三國連太郎、丹波哲郎、佐分利信の名優揃い踏みには唸らされる。
邦画でもなかなか本格的なポリティカル・サスペンス大作。

スケール充分。
エンタメ性もあって一応見応えあるが…、ちと話に入り難い。
この手のジャンルなので小難しいのはまあいいとして、クーデター首謀者の元自衛隊将校の夫とその妻、妻のかつての恋人の男と女の関係は緊迫感の中でムード違いのセンチメンタル。
ドキュメンタリータッチのポリティカル一本にした方が良かったと思う。

動機はどうあれ、クーデターの結末は…。
泡と消えたその夢想のように、作品も傑作になり損ねた。

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近大

4.0創作クーデターモノでは中々の秀作。

2017年11月20日
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特急列車ジャックで実施するクーデター計画は結構リアルな仕上がりで、見応えがあった。

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sumomojam

3.5古き良き日本映画。

2017年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

先日逝去した渡瀬恒彦主演の1978年、山本薩夫監督作品。

陸上自衛隊のある部隊がクーデターを企てる。
このワンプロットで2時間20分を突っ走る。

物語を牽引するのは、主演の渡瀬恒彦、ではなくて、陸上幕僚監部警務部長の三國連太郎である。これに内閣調査官の高橋悦史がからむ。

渡瀬恒彦扮する藤崎の考え方にはまったく同調できないが、渡瀬恒彦の熱演は特筆に値する。

憲法改正が取り沙汰されるいまこそ、本作は意味をもつのかもしれない。

首相の滝沢修と政界の首領格の佐分利信の風格というか、発するオーラというか、いまの日本映画にはいないタイプの大物俳優で、特に滝沢修の妖怪ぶりはやっぱりすごい。

山本薩夫の、「戦争と人間」「白い巨塔」「華麗なる一族」「金環蝕」「不毛地帯」などと比べると、コクが薄い気もするが、現在の日本映画より、よっぽど見応えがあった。

こういう日本映画をもっと観たい。

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mg599

1.0プロット負け

2017年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

寝られる

萌える

冒頭、1970年代の都市の様子を綺麗なカラー映像で観る事ができるのが一番の収穫でした。プロットは壮大ですが、一番観たい兵隊と戦車が走る様子はまさかのダイジェストや文字での説明です。しかし女と酒を飲んだり風呂に入るシーンはしっかりあるので、バランスが悪いしとにかく長いです。記録映像や三島由紀夫の写真を映してそれっぽく見せるのも、ドラマじたいとは関係なくて取って付けたような印象です。実際は都市ではなく寝台特急「さくら」を占拠するだけなのでしょぼいですし、2時間サスペンスのような内容です。吉永小百合は現代で言うと当てはまる人が思いつかないほど可愛すぎます。80年代の2時間ドラマには必ずと言って良いほどベッドシーンがありましたが、この頃もなんですね。いよいよテロに本格突入かと思ったら、女の身の上話がきて湿っぽすぎます。山本圭は現在のイメージと外見がかけ離れていてわかりませんでした。ブルートレイン側と政府の緊迫した交渉だけで良くないですか、ゴチャゴチャしてつまらない映画です。三笠宮の8.14宮城クーデターを連想させるタイトルも意味不明です。

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𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞