「人間の本質」激動の昭和史 沖縄決戦 Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の本質
文民保護、民間人を加害しないという国際法上のルールは1949年のジュネーヴ条約で規定されたらしいので、太平洋戦争時においては明確に違反ではなかったといえるのだろうか。そこら辺の解釈はよく分からないが、銃後もへったくれもなく、民間人が多大な犠牲を被ったという点で特筆すべきなのが沖縄だし、日本軍のどうしようもなさが極まったのもここ沖縄。そのどうしようもなさは、実のところ人間の負の側面そのもので、我々現代に生きる者も同じような行動をとる素地があり。戦時のみならず、平時において同様な行動をとっているのではないか、という内省に至る。
沖縄、自決したりさせられたり、戦うこと守ることを強いられたり。老若男女、誰にとっても生き地獄だっただろう。10代で爆弾抱えて突撃とか、青酸カリを口に含むとか。今の時代の若者には今の時代の苦悩があるとは思うが、戦時の若者の背負っていた十字架に比べ、私も含めなんと荷の軽いことか。
彼らの荷を代わりに背負う必要はないが、人生を選べなかった彼らに思いを馳せ、自分自身の人生を胸を張って生きられるように。そんなことを思う。
そして、摩文仁は時間をかけて訪れておきたいな。
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