「多くの人に観てほしい」激動の昭和史 沖縄決戦 藤崎敬太さんの映画レビュー(感想・評価)
多くの人に観てほしい
山岡荘八の『小説 太平洋戦争』や、吉村昭の『殉国』で、
沖縄戦の概要は知っていた。
初めて映像として観た。エアコンの効いた部屋で、ビール飲みながら。
50後半の自分が生まれる僅か20年ほど前にこんな出来事があったのかと思うと、
なんとも言えない気持ちになる。
当時の状況からすると如何ともし難い米国の攻撃への防衛、
玉砕したり、逃げまどったり、命を散らした民間人その数およそ12万人
(軍人はおよそ8万人、あわせて20万人)、
死んでも何にもならないんだが、死ぬしかない儚さ。
この沖縄戦で、日本の敗北はほぼ100パーセントとなった。
しかし、政府上層部は降伏の決心がつかず、この後、東京始め各地の空襲、
広島長崎の原爆と、戦争は、さらに数十万人の命を召し上げることになる。
開戦は避けられなかったかもしれないが、終戦へのアプローチを
もう少し強力にできなかったものか、と感じてしまう。
映画観て、画面に合掌したのは、初めてだ。
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