狂い咲きサンダーロードのレビュー・感想・評価
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誕生から45周年を経てもなお破格の存在であり続ける
私は石井監督の初期の四半世紀には全く間に合わなかった世代で、初めて触れたのは『五条霊戦記』(00)。世のメジャー作とはテンション、スケール、映像文法が破格に異なる作りに仰天したのを覚えている。翻って『サンダーロード』は石井が学生時代に制作した伝説の自主映画。このたび45周年を記念して公開されるリマスター版には、映画史的な重みや年輪などを軽く凌駕する、いまだ有機的に呼吸しているかのような強烈な発泡性が満ち溢れていた。暴走族の無軌道さを描きつつも、彼らの全盛期に焦点を当てているわけではない。むしろ周囲がルールに縛られて大人になっていく中で、その時間の流れに抗うように一人孤独に、がむしゃらに走り続ける主人公の生き様を刻む。それはひとえにカメラ片手に半世紀の爆走を続ける映画監督、石井聰亙の生き方そのもの。あと全編を彩る泉谷しげるの歌と、かなりぶっとんだ役柄を担う小林稔侍の兄貴分的な存在感が素敵だ。
遂に鑑賞できました! もうね、タイトルだけでも傑作って分かるわけで...
無茶苦茶だが面白かった
暴走族の特攻隊長・仁は、警察の取り締まりに対して平和的な路線を歩もうとしたリーダーの健に反発し、実力行使で反抗を試みた。やがて抗争の中で右腕と右足を切断され、バイクに乗れない体になってしまった仁だったが、それでもなお抵抗をあきらめず、最後の決戦に挑み・・・そんな話。
1980年公開作品の劇場再上映を鑑賞。
当時、バイクに乗った暴走族がよく走ってたなぁ。なんて思い出した。
流石にノーヘルは禁止だったと思うけど、その数年前なら二輪免許はすごく簡単に取得できててヘルメットの義務化前だったと思うから、時代は70年代だったのかも。
とにかくやることが無茶苦茶。しかし、学生が作ったにしてはなかなかすごいレベル。
ロック音楽、殴り合いの暴力も有り、面白かった。
久々に鑑賞
これこそ
箱男で感じた感覚の原点だった。
兎に角、視点はカウンターカルチャーで
勢いとエネルギー全開のバイオレンス!
石井岳龍と言う監督の表現法がぎっしり入った作品だと
と、何一つ不満のない映画だからこそ
僕の知ってる知識と映画の接続を試みて締める◎
儒教ベースで教育育成される韓国及び北朝鮮の方々は
隣国日本のお花畑具合に憧れ日本へと移住を
するそうであるが
我が国で慣れ馴染もうと思うとなかなか大変らしく
馴染む為に選ぶ組織が、暴力団や右翼団体なんだそうだ。
が、右翼団体や暴力団を選んだが最後、
盾になるか弾になって日の丸や親父のために果てる必要
のある自身の人生を恨み我が国で晩年を迎えるそうである
そのエピソードとお花畑から弾け飛んだ暴走族を
媒介に本作のストーリーを読み込むと
面白いほど我が国の抱える恥部が見えてくる。
そんな感想が僕の頭に浮かんだのだw
物事の中心を見つめる際は、外側の端から眺める!
これも良いもんだと気づいた映画🎬
狂い咲きサンダーロード、観れて良かった(^^)
追記
映画を見ながら思い出したバンド
ゴッドスピードユーブラックエンペラーも再聴だ!
今から見るとめちゃくちゃな男で懐かしい
全国の暴走少年へ
45年の日本にどう刺さる?
30年以上前にビデオで観ただけでその当時はなるほどなぁという感じだった。何年か前に会社の若い奴(平成生まれ)が好きな映画としてこの映画を上げていて、マニアックな奴だなぁとこの映画を思い出し気になっていた。
今回リマスター版が映画館で観れるということで、劇場で観てみたい衝動に駆られ予約してみた。
1980年当時まだ小学生だった自分には暴走族の落書きがリアルで怖くゾクゾクする存在だった。そこに右翼団体が絡んでくるなんてあの時代感をスゲェ出していた。60年代の学生運動とは全然違う若者⇔社会感が良く出ていて、今観ると昔なのに斬新だ。
今綺麗に整備されている横浜赤レンガ倉庫は80年代暴走族の落書きだらけでかなり不気味だった。
山田辰夫の存在感・粗削りなセリフ回し、どれも新鮮・斬新でカッコよく映ってる。初めて観たのは吉川晃司主演の「すかんぴんウォーク」で、ちょっと情けないお兄さんだったので、妙に違和感があったが、思い起こせば存在感は出ていて、一発で記憶に残る存在だった。
音楽も音量のバランスが悪い感じもバイオレンス感とインディーズ感があり、非常にカッコいい。
映画館で観ると俄然良さとインパクトがある映画だった。
大学生の時観たよ。
渡辺裕之のオンザロードと二本立てで観たよ。
全く知識なし ヤンキーの兄ちゃんの話
しかし、なかなかのアウトローな話で
日本映画には、珍しいアクションを楽しみました。
山田辰夫を覚えました。バイクが好きでしまんで
大阪なんばのマクドの2階にある小さい映画館でした。
はい。
目に映るもの全てを壊したいお年頃
狂気!
鬼才・石井聰亙の狂い咲きにしびれろ!なのだ!
『高校大パニック』の石井聰亙脚本監督。
【ストーリー】
架空都市サンダーロード。
暴走族"魔墓呂死"の特攻隊長・仁は、爆走と暴力とSEXとロックの日々を送っていた。
近隣のグループと対立し、日夜火花を散らす中、新道交法施行を機に近辺の族が「愛される暴走族」へと統合しようという流れになる。
リーダーの健も魔墓呂死の加入をきめてカタギにもどろうとするが、仁は全てに反発して魔墓呂死新リーダーとして仲間をつどう。
だがそんな仁たちを、統合暴走組織エルボー連合が襲いかかる。
メンバーの一人、幸夫を拉致され、仁たちは救出に乗りこむが多勢に無勢で幸夫は殺されてしまう。
絶体絶命の彼らを救ったのは、魔墓呂死初代総長・剛(小林稔侍)だった。
自らをスーパー右翼と位置づけ、国防挺身隊を組織する剛に加入を求められる彼らだが、そこはさらなる地獄の入り口だった。
日本のバイオレンス映画のエポック。
若干22歳の石井聰亙(現・石井岳龍)が日藝在学中に制作。
ストーリーもキャラクター造形も演出も何もかもが稚拙、なのに強烈にイカレていてイカしてる。
初めてAKIRAを見た時に、この得体の知れないセンスがいったいどこからやって来たのかわからなくて熱狂するほどのめり込んだものですが、まさかのルーツがこの映画でした。
バイク、ケンカ、ナンパ、アルコール、覚醒剤、スーパー右翼(小林稔侍)、ホモセクシャル(小林稔侍)。
幻の町サンダーロード、暴走族魔墓呂死、エルボー連合、デスマッチ工場、バックブリーカー砦、ジャンキー小学生、マッドボンバー、そして小林稔侍(小林稔侍)。
疾走感のあるパンクロックとともに脳髄を突き刺す刺激的なアイデアの奔流が次々とこちらをぶん殴っては走り去ってゆきます。
ネーミングから何からまんま小学生男子の思いつきで説得力ゼロなんですが、監督自身に観客を説得する気なんか、これっぽっちもないのだから仕方がない。いいや仕方なくなんかない、これがいい。石井聰亙はこれでいいのだ。
小理屈こねる大人を納得させるための説明なんか知るかしゃらくさい。
ただ尖ってるだけの部品をひろい集めて作りあげた98分。
ズタズタになりながらひたすら爆走するために生まれた、バイタリティだけが噴きだすほどパツパツにあふれた野生の叫び声。
それがこの映画、狂い咲きサンダーロードです。
しかしよくこのドンピシャなタイトル思いついたなあ……(感嘆)
暴走族の美学
北原美智子
一番強かったのはこの俳優さんの役だったのではないだろうかと思う程、常に目が追ってしまう存在であった
特にベッドシーンでは、交わう演技ではなく、朝のイチャイチャシーンなのだが、あの時代ならではのレンズを通した生々しさのある素肌や健康的な肉付きが、デビュー当時の榊原郁恵を思い出してしまう程、ガロ等の風俗写真誌を彷彿とさせるギラギラ感が再現されていた
作品内容自体も、エログロ暴力ナンセンスで、政治色も社会問題も同じ釜で煮染めた昭和時代をデフォルメした作品である
確かに自分が12才の時って、現在の暑さ程じゃないにも関わらず、やたら社会自体が熱かった感覚が思い出される
もしあの時代に今作を鑑賞したとしても、自分とは正反対なテーマ性に拒絶することは火を見るよりも明らか
今観て、初めて客観視できる、俯瞰した感想を持てるのであろう
序盤の会合での周りの"ガヤ"のうっとうしさや、蛇足感にあの時代の無頓着なデザインの無さに、丸でパンよりもやたらと大量なバターやジャムのアンバランスさと、それでも構わないアクの強さは、現在の視点だからこその感想
ヤクザや右翼や暴走族やら、日本の消費尽くされる文化の進化形が『HiGH&LOW』に通じる系譜の、歴史を紐解く考古学の見地としての作品とも取れる
結局主人公が独りになるが、その黄泉比良坂で初めて願いを叶える連中は、勿論最後迄は付合わないドライさも時代背景をキチンと反映していて、興味深い その失踪先は阿蘇山だろうか?・・・ 最後の最後迄沸点の高い情熱のみで完成させたカルト作品である
まさに基地外全開ムービー そして過去の自分に色々と謝罪したくなったです…
この映画、とても楽しめたはずなのに、記憶がかなり飛んでしまっているです。
初見は確かレンタルビデオ(VHS)だったと思うです。
昔、一応は(?)真面目なバイク乗りだったので、暴走族が大ッ嫌いだったのですね。
なので、この映画も序盤は全く楽しめなかったです。楽しみたくなかったです。
奴らを賛美するのがイヤだったので。奴らを肯定したくなかったので。
過去にスピード違反を重ねて保護観察処分受けた私が言うこっちゃないのですが(笑)
ごめんなさい。
でも、なんだか超カオスな世界観には一気に引きずり込まれてしまったです。
そして基地外狂犬・仁の無軌道かつ熾烈な生きざまにもグイグイと引き込まれていくです。
そんな仁の繰り広げる基地外展開の凄まじいこと凄まじいこと。
しまいには、あまりにもな無軌道基地外な言動への制裁として、片手片腕を切り落とされるという、えげつない展開に!Σ(oдΟ;)!!
決して体躯に恵まれているとは言えない山田辰夫さんだからこそ、痩せ細った狂犬っぽさが似つかわしかったです。
狂ったままにぶつかる最終戦!これがまた基地外全開なのよね。バズーカやらダイナマイトやらでドンパチですよ!
ここの描写の迫力が微妙にチープなのが余計にリアリティあったの。
えーっとラストどうなったの?訊ねた君は♪本当にバカだ♪だからあれだ、僕は♪
ジャナイ!頭をよくしてあげようじゃないよ!ラストWikipedia先生オナシャス!
>最終決戦を終え、ブレーキをかけることも、下りることも出来無い身体になっている仁は
迷う事なくバイクを走らせサンダーロードを旅立っていく。
そうそうそうそう、きっとそんなふうだったよ、多分。
それがオープニングのシーンにつながるのかな?
ただ、初見時にどーにもゲイ描写が受けつけなかったのは事実。
今でこそ性癖こじらせて、女装趣味に走ってる私が言うこっちゃないのですが(笑)
ごめんなさい。←二回目
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