「金沢だと「だちゃかん」だな」郡上一揆 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
金沢だと「だちゃかん」だな
「だちかんっ!」と重税に苦しめられた農民は怒りに震える。子どもが生まれたばかりの定次郎(緒方)も農民の代表として江戸へ。直訴は死罪をも覚悟しなければならない。
序盤から、圧倒されるくらいの迫力の農民たちと、お墨付きを出しておきながら険見取りの強攻策という裏切り行為をする藩主。一旦は村預けとなるが、籠訴と奉られる定次郎。庄屋を利用して取り潰しにかかる金森。そして死を覚悟して再度の直訴。流血革命のような『草の乱』と比べると、正当な手続きを踏んでいる。現在の裁判制度が遅いのは伝統的なものなんだと納得してしまった。
それにしても、読み書きもできるし学のある百姓にはおそれいった。時代劇によく現れる無能な農民のイメージとは全く違う。信念を持った誇り高き農民の姿が描かれているのだ。
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