病院坂の首縊りの家のレビュー・感想・評価
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犯人は捕まえないスタイルの石坂金田一第5弾
昭和な感じが懐かしい石坂金田一の第5弾です。ここまで5作品観てきたのですが、犯人は捕まえずに勝手に自殺させるスタイルは一貫してましたね。謎は解くけど捕まえはしないという。最早本作は自殺するとわかってても、あえて見逃している感じでした。
生首風鈴はインパクトありましたね。その自殺っぷりも、っというか自ら首を切って血がブシャーっと吹き出た後にしっかり遺言は残すのもちょっと面白かったです。でも個人的にはギター殺人が笑ってしまいました。ギターが頭を突き抜けた状態で死ぬのは嫌やわ~。
石坂浩二の金田一は安定していましたね。「わかった!」警部の加藤武など毎回同じ俳優さんが違う役を演じるのって面白いですね。シリーズとして繋がってないけど、繋がってるような感じです。冒頭とラストに出てきた微妙な演技するな~っと思ってたおじいちゃんは原作者の横溝正史だったんですね。マーベルの映画でスタン・リーがカメオ出演してたのと一緒ですね。こんなドロドロした話ばかり考えて書いてたのはスゴいと思います。
何はともあれ有名だけどよく知らなかった金田一シリーズなのですが、これで石坂金田一はひとまず見てしまいました。昭和の雰囲気がある、リアルよりもインパクト重視な探偵物だったと思います。
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自宅(CS放送)にて何度目かの再鑑賞。市川崑監督の“金田一”シリーズ第五弾。原作の時系列では金田一最後の事件となり、監督夫妻の共同ペンネーム“久里子亭”が手掛ける金田一ものでも最後の(日高真也との共同)脚本となる。最初と最後に原作者横溝正史(夫妻)が登場、このシリーズでは常連だが関西弁訛の拙い長目の演技を披露している。シリーズ中、最も地味な印象で、良くも悪くも“法眼由香利”・“山内小雪”の二役、桜田淳子の映画。撮影当時40歳だった佐久間良子、“法眼弥生”娘時代の回想シーンに失笑する。50/100点。
・オープニングのフォントが変更されたのに加え、監督お得意のアヴァンギャルド性も鳴りを潜め、シリーズ中では最も印象が薄い一作。
・鑑賞日:2012年3月29日(木)
最後の事件…最終作にして異色作!
金田一耕助シリーズ(石坂浩二主演版)第5作。
DVDで鑑賞。
原作は未読です。
最終作であると同時にいちばんの異色作でした。
冒頭から様子が異なっていました。黒バックに明朝体のクレジットが印象的なオープニング・シークエンスが無かったからです。ジャズ・バンドの演奏シーンに被せてキャスト・スタッフがクレジットされ、石坂浩二はトメ。字体も明朝体ではなくゴシック体。いつもと違うぞと、期待半分・不安半分…
ディスカバリー・ジャパンを標榜し、日本人の根底に息づいているものを浮き彫りにするような印象でしたが、本作では先述通りジャズ・バンドが登場し、舞台も東京の住宅街。何より金田一耕助が渡米する前と云う設定なので、戦後急速に普及し始めた欧米要素が強調されているなと思いました。
異色作ではあるものの、事件の奥底にあったのは、複雑怪奇な人間模様と愛欲にまみれた悲しみのドラマでした。一族の秘密が炙り出されていく展開はさながら「犬神家の一族」のようで、シリーズが一周回って最初に戻って来たみたいでした。
市川崑監督としては、本作を最終作としながらも本当はまだシリーズを続けたくて、敢えて新展開を彷彿とさせる演出をしたのではと思いました。いつでも再スタート出来るように…
思惑に当時の最新刊であった原作がピタリと当てはまり、話題性も充分だしちょうどいいんじゃないか?―と云うことになったのかなと、そんなことを考えてしまいました。
※鑑賞記録
2022/08/06:Amazon Prime Video
※修正(2022/08/06)
よかった
名家でおじいさんがやたらと愛人に子供を産ませて、従兄妹同士で結婚したりして、生首で殺されて女将的なおばさんが真犯人って『犬神家』と一緒じゃないか。ハメ撮り写真がポイントになっていたのが面白かった。
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