「松本零士先生を偲んで」銀河鉄道999 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
松本零士先生を偲んで
高校生の頃以来久々2度目の鑑賞
今世紀に限れば初鑑賞
監督は『メトロポリス』のりんたろう
脚本は『青春デンデケデケデケ』『理由』の石森史郎
78年から81年まで放送された皆さんご存じ人気テレビアニメ『銀河鉄道999』の劇場版
まず誰もが気になるのは星野鉄郎のキャラクターデザイン変更
テレビアニメファンはここでまず躓く
当時はネットがなかったし情報誌も乏しかったから直接問い合わせする他ないが地方に住んでいると電話代が気になりそこまではとてもやらない
辞書で調べても身近な大人に聞いてもわからないことはわからないままだ
今ならわかる
映画化を機に東映動画のスタッフがちびっ子だけでなく中高生や大人の鑑賞も考慮して年齢設定を10歳から15歳に引き上げたからだという
テレビ版をベースに青春映画を作りたかったらしい
なるほど母が殺されたとき鉄郎はテレビ版に近いがあっちとは違いこっちはメーテルと出会うまで5年の歳月があったのか
だけどメーテルそっくりの母だから15歳の息子がイケメンなのはわかるがそのイケメンだって幼い頃はブサイクってことはないだろう
むしろ年令を重ねてブサイクになる人のほうが多く見かける
まあこの問題は受け入れる他あるまい
栗山千明がメーテルを演じた実写版ではまえだまえだの弟が鉄郎を演じたがそれを観たあとだと10代のときよりは比較的これは容易に飲み込めた
原作原理主義なんてそれだけ若いというか悪くいえば幼稚なのかもしれない
原作者の松本零士先生もこの作品の制作に携わっているのだからこんな些細なことにガタガタ言うのは今となっては烏滸がましい
母を殺した機械伯爵に復讐するためメーテルに助けられ銀河鉄道999に乗り込む鉄郎
復讐を果たすと今度は機械の体をタダでくれると噂される星を破壊しようと旅を続ける
クイーンエメラルダスのドクロ多すぎなのがちょっと気になった
髪留めにもドクロって
声は田島玲子さんだったんだな
終点の駅が実際違うのってまずいじゃん
車掌もグルかよ
なんとなくマクロスっぽかったけどスタジオぬえが関わっているのね
さまざまなヒトと出逢いと別れ
青春の幻影
さらば少年の日々
改めて観たら傑作の部類
うまくまとまっている
ぎっしり詰まっている
ゴダイゴのエンディングテーマも最高
エンドロールも楽しめる