劇場公開日 1997年12月27日

「20年ぶりに再見して」CURE shadow-81さんの映画レビュー(感想・評価)

2.020年ぶりに再見して

2018年11月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

間宮を捕えた後、警察がこういう行動はとらないだろう、というか無策に過ぎると思った。

普通、催眠をかけて殺人させたことを証明するために策を講じるだろう。

前半はサスペンスだが、後半はリアリティーのないホラーになり、疑問符が浮かんだまま話が進んでしまう。

あの廃校は何なのか、重要参考人の間宮を銃殺するなんてことがあるのか、そもそも間宮を逃がすなんてできるのか、終盤は全部が高部の夢だったのか、レストランでウェイトレスに催眠をかけたのか、奥さんを本当に殺したのかそれとも想像なのか、黒沢氏は最後に矢継ぎ早に謎をぶつけてくる。

が、高部の夢みたいなシーンのために高部のことも理解できなくなり、感情移入もできず、誰の視点での映画だったのだろうと疑問に思い、この作品が言いたい事を考えてみようとまで思わなかった。

それから、権力はオカルトを弾圧するっていうのは陰謀論であり幼稚。そんなに権力は暇じゃないだけだ。

黒沢氏が脚本も担当した、42歳の時の作品。頭の良い人なのだろうが、いま同い年になった私の心は動かなかった。

shadow-81