CUREのレビュー・感想・評価
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策士策に溺れるて話
終始不穏で良い。
超人的能力を持ったサイコ野郎が熱血刑事を追い詰める中
実際主人公を追い詰めていたのは精神を手負いし嫁だったてのは
世の中の色んな出来事に置き換えていえる。
作中では超人的能力とゆう救いがあったが、現実となると
怖いねて話
不気味な萩原聖人だが、もっともっと怖い役所広司の佇まい
黒沢清脚本監督による1997年製作(111分)日本映画。配給:松竹=松竹富士、劇場公開日:1997年12月27日。
映画を見ている最中は、あまり面白いと思えなかったが、見終わった後の印象としては見たことが無い凄いアイデアの映画で、黒沢清お見事!との印象を抱いた。
俳優の演技もなかなかで、催眠術をかけヒトを殺させる荻原聖人の気持ち悪さは、出色。そしてその後継者となりながら、異常さを表に僅かしか見せない役所広司の計算尽くされた様な演技も出色。一見普通に見えながら、壊れている妻役の中川安奈も、演出の要素も大だが、Good。彼女の死が何よるかは明確になっていない様に思えたが、流れから言えば、主人公が担当医を使ったということなのかな。
決して派手さはないが、手の込んだ見応えのある映画と唸らされた。黒沢清監督作の最高峰だとも。
監督黒沢清、脚本黒沢清、企画池田哲也、 神野智、製作加藤博之、プロデューサー土川勉 下田淳行、撮影喜久村徳章、美術丸尾知行、音楽ゲイリー芦屋、録音郡弘道、整音中田裕章、音響効果丹雄二、照明金沢正夫、編集鈴木歓、衣裳古藤博 、森田流水、助監督吉村達矢、スクリプター柳沼由加里、スチール中岡美樹。
出演
高部賢一役所広司、間宮邦彦萩原聖人、佐久間真うじきつよし、高部文江中川安奈、女医洞口依子、花岡徹戸田昌宏、大井田でんでん、桑野一郎螢雪次朗、安川大鷹明良、藤本本部長大杉漣、精神科医河東燈士、花岡とも子春木みさよ。
あけてくれ!
黒沢清のベストか?
感想メモ
おもしろーい、こわい
実際の殺人描写はないが死体はガッツリ映るのでちょっと注意、Xの切り傷がすごく迷いなく綺麗に入っていて不気味
間宮は伝道師?記憶障害で何も覚えていないから、自分を投影しやすいのかな、自分との対話で狂っていく的な?催眠療法あまり信じていないが、これは怖い
精神科先生の家の壁にXが書いてあるの見つけた時本当にギョッとした、こういう感情になる映画はあまりない
最後殺したのは本当に間宮だよね?その後奥さん死んでたみたいに見えたけど、もしかして…
ウェイトレスナイフ持って不穏、既に伝道師の影響が…
メスマー、実在の人物か調べる
映画史上一番怖い。
今まで観た映画の中で一番怖い。
観てたら自分も高部や間宮の催眠にかけられたような
気がして見終わったあととても怖くなる。
夜観ない方が良い。
伝道師と言うのが一つのキーワードで
間宮は後継者を探していたようにも思う。
催眠をかけながら自分とは同等あるいはそれ以上の
存在を探していたように思いました。
それが高部だった。
役所広司さんのキレる演技はいつみても天下一品、
とても怖くて底が知れない感じが
伝道師としてピッタリだったと思う。
ラストまで素晴らしかった。
萩原聖人さんの、最期まで謎の青年だった間宮も
とても気味が悪く
この映画の恐ろしさの一役を十分に担ってたと思います。
黒沢清監督作は自分にはあまり合わないイメージだったけど、謎のカットや考察する部分が多々あり名作と言われる
意味が分かりました。
ポンジュノ監督が好きな日本映画3作に入れてたけど、
好きそうだなぁと思いました。
ポンジュノ監督でソンガンホ、役所広司のW主演が観たいです。
傑作
「×」という文字ががありえないくらい怖くなる映画。
超ネタバレ注意⚠️ここから先観てない人は観てから読んでください。
終盤の部屋に電気がついた途端、あの文字が見えるシーン。
本当に怖すぎた。
他にも自殺の幻覚、精神科医のあなたの方が病気に見えますと言われるシーン、
衝撃のラストシーン。など…
ホラー映画を全然観ていない僕が言えることじゃないと思えけど、今まで観た映画の中で一番怖かった。
長回しのカットが多いのも実際の映像を観せられているような感覚になってさらに怖かった。
自殺の幻覚が観えるシーンや、妻への感情が溢れ出すシーンの役所広司さんの演技は本当に圧倒されました。
これはとてつもない傑作です
自分は自分なのか
・犯人?の間宮が何も覚えてなくて何を聞いても瞬間的に記憶を失ってしまっているのか会話にならなすぎる状態が、もしああいう人がいたらイライラするだろうなぁと思った。そういう意味不明の人に操られてしまうなんてと思うと恐ろしい。多分、間宮も操られているっていう事だったのだろうけど、殺人までしてなくても皆、なにかしら操られているようなものな気がしてくる。
・役所広司が間宮と対峙した時に精神障害の奥さんをあんなお荷物とこれからもいなきゃいけないんだよって叫んだシーンがあぁやっぱそう思ってたんだなと共感した。夜中にコンビニ行って帰り道を忘れたり毎晩?空の洗濯機回されたりしてきつすぎる。
・うじきつよしが役所広司に会うたびにコーヒー飲んだりラグビーボール拾ったりしてるなぁって思った。
・この事件ってどうやっても解決できなかったよなと思った。考えた事なかったけど、対話できない人をどうやって裁く事が出来るのだろう、と思った。
萩原聖人の演技に吸い込まれる
どんでん返し映画を調べてたらHITしたので鑑賞。古い映画だったがまあまあ面白かった。良かった点は2つ。
1つめは、「催眠術での殺人が斬新だった」こと。
催眠で人を殺させる手法は見たことないので新鮮。ただ、ライターの火や水だけで洗脳できることに違和感。あんな簡単に人殺しまで誘導できちゃうもんなのか。催眠の知識ないし、かかったことないから何ともいえないけれど...。
2つめは、「萩原聖人の演技に吸い込まれる」こと。
気怠い感じの間宮(萩原聖人)に不思議な魅力を感じた。会話がまったく噛み合わないのが不気味で怖い。実際目の前に居たら催眠にかかっちゃいそう。
気になったのは、「終盤からの流れがよく分からなかった」こと。
最後のレストランシーンで店員に暗示をかけたのが高部(役所広司)だということは分かった。しかし、いつ高部が催眠を習得して、なぜ実行したのかが分からない。
質問を質問でかえすな
大抵の人間は「良い人」に見えそうに行動する。
しかし、どんな人間でも腹黒いところはあるのだ…的作品。
そしてそれを無理やりこじ開けられてしまうという恐ろしい作品。
いや、絶対に会いたくないそんな人
そんなこじ開ける人間、心の解放をする人間マミヤ
それを追う刑事タカベ
間に入る精神科医のサクマ
何件もの✖️付き猟奇殺人が行われている中、やっと尻尾が捕まるのが教師、警察官、医者の殺人が発覚してから。
サクマは言う、倫理的観念を持ち合わせている人間には洗脳はあまり効かないと。人殺しを悪だと思う人には生半可な洗脳は効かない。
しかし効いてるし!!!
みんな道徳、正義、命を救うを生業としている人々が殺人を起こす
あまりにもひどい催眠…途中で邪教とすり替わるがほんとに怖い。
マミヤは出会う人々に同じ質問をする
相手の質問を質問で返し、秒で忘れ再び同じ事を語る。
観てるこっちがイライラするのだから本人達はイライラMAXであろう
アンタの話を聞かせてよ。そこから催眠が始まる
心を揺さぶり、相手の本心を覗き込み、それを解放させる。それは殺人という形で。殺人まで手を染めらせるという事はかなり深く深く入り込み、こじ開けるだけでなくそれ以上の爆発を誘発している。
空っぽのマミヤ。
本当に精神病を患っていたのか
その心は誰にもわからない
ただ1人、タカベを除いて
俺の言葉が理解できるのはアンタだけ。
そんなタカベにあまり深入りするなと忠告する
作品きっての良心サクマ。
タカベは病気の妻のケア、正義感のある刑事として疲弊した毎日を送る。
妻が病院で読むのは「青髭」
心の病を持ってる人間が読むものかな?とは思うけど最終的には妻が夫を殺す話。
妻はタカベが帰るタイミングで空の洗濯機を回し、歯ブラシを買いに出て迷子になり心配させ、とどめは生肉だ。しかもご丁寧にきちんとセットされたテーブルで。
蓋を開けた時の生肉コンニチハはかなりゾワリとした。
妻もひょっとしたらわざとやっているのでは?とも思う
良き夫の殻を破りたかったのかもしれない。それとも青髭に閉じ込められた女の様に脱出したかったのかも。
タカベがマミヤを尋問するシーンはヒリヒリした空気がたまらなく息を飲む。
後半のライター火に水
催眠の合図…勝つのはどちらなのか
謎の廃屋にて邪教の教祖の写真を見る。
そしてマミヤを撃つ
思い出したか…
これでお前も終わりだ…
暗示の手を遮ってタカベはとどめをさす。
以前はファミレスで食事もそこそこに食べることができなかったタカベ。
妻もサクマもマミヤも死亡した今、綺麗に肉を食べ終える。
空っぽの伝道師マミヤ
中身の詰まった伝道師タカベ
タカベはより強い伝道師として生きていく。
ファミレスでこれから起こる惨事
刑事である彼は無敵の伝道師。
アンタの話を聞かせてよ…
そんな事を言わなくても洗脳ができる。
あー、怖かった。
視聴2回目だけど、なかなか名作だなぁ。
シュール描写、必要?
途中のバスシーン、要るかなぁ?
刑事が癒しの伝導者になるっていう大枠は、とてもいいと感じたが…。なぜ、夢?妄想?みたいなバスの描写挟んだんだろう。そこなくても成立する話。そのシュール描写のために、現実と虚構が曖昧になって、興が削がれたなあ。刑事(正義)が殺人犯(悪)に転じて、それが密かに社会に広がっていく、怖い【現実】というオチだから面白いのに、【妄想=非現実】の可能性を示唆したことにより、最後の店員さんへの暗示シーンも、リアルなんだか虚構なんだか、旨味を薄める仕上がりになってしまっている。
「蛇の道」のときも意味不明な女児のワン・ショットがあったが、なんかそういうのが好きな監督なんだろう。
『セブン』や『羊たちの沈黙』を彷彿
ちょっと難しいけどハマるサスペンス
黒澤清の作家性が娯楽性と高位で交わる
黒澤清監督といえばショットが力強い人だ。その強すぎる画力が作品とマッチしていないときがあり、各方面から評価の高い人だと知っていても、もう観ないと誓った監督さんでもある。
それでも、この作品は評判がいいし観ておこうかと勇気を出したのだが、非常に満足できる面白い作品だった。
他の未見作品にも手を出すか現状では分からないが、黒澤清監督を好む人の気持はよく分かった。
殺風景で、乾燥したような画が続く。人物が映っていたとしても画面の中に命を感じないんだ。パワフルであるのに死んでいるような画はディストピアもののSF作品かのようだ。
この生命力を感じない無機質な画と対照的に、萩原聖人演じる間宮が催眠の引き金に自然物を使うのがいい。
風景として多少の自然が映り込むことはあっても、印象的なのは間宮の火と水だけである。
この対比だけでも既に面白い。
しかし本当に娯楽性を牽引するのは静かなミステリーと静かなサスペンスなのだ。
全く不可解な事件から始まり、被害者を増やしていきながら同時に間宮の行動がわかってくるストーリーテリングは見事。
先に結果があり、その後に別の被害者を映しながら間宮がやっていることを見せていく。
そしてその中に主人公である高部も呑み込まれていく。
明白な「催眠の方法」が分からないゆえに、いつどこで誰が悲劇に見舞われるか分からない恐ろしさは並のサスペンスの比ではない。
会話が成立しない謎の男間宮のキャラクターもいい。
こいつが謎すぎるせいで細かいところはどうでもよくなるし、全てがファンタジーかのように(映画だからもともと虚構だけど)思えてもなお現実味を感じる怖さがある。
結局「分からない」ことだらけにもかかわらず「分かった」ように感じさせてくる空白の絶妙さが素晴らしいのだ。
黒澤清監督の作家性が恐ろしいほどにフィットした娯楽度の高い作品。観てよかった。
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