機動警察パトレイバー the Movieのレビュー・感想・評価
全68件中、21~40件目を表示
1986年 チェルノブイリ原発事故が発端
1986年 チェルノブイリ原発事故
1988年 ソ連崩壊始まる
1989年 ベルリンの壁崩壊
1989年 第5世代コンピューター
トロイの木馬問題
1991年 バブル崩壊始まる
1993年. バブル崩壊終わる
1995年 Windows95
1997年 海ぼたるアクアライン
2000年 二千年問題
2019年 台風19号
1989年時点での20世紀末を予言している。あのノストラダムスの大予言と重ねるか、科学的にきちんと説明している。
篠原重工は、本○技○工業がモデルだろう。日本経済がまだ世界を席巻していた時で、バブル崩壊など日本の中では全く想像する者がいなかった。しかし、ヨーロッパではチェルノブイリの事故から、その予感が漂い、この映画の前後で、同じ貨幣経済の社会主義と言う経済体制が崩壊する。その変化は社会主義や資本主義に留まるわけではない。世界を席巻した日本経済も崩壊を始めたのだから、ある意味貨幣経済と言う全体が崩壊に向かっているのだと想う。今はその途中なのかもしれない。
この作品が89年に作られていた衝撃!
アニメ関連の講座で紹介されていたのを機に鑑賞。
TVアニメシリーズは1話のみ観た記憶。
そんな私が観ても面白かった!!
作品の設定、ストーリーの構成良すぎかよ…!
これが1989年に作られてたってまじか…と思う。
2023年の今観てもとても面白い。
登場人物がみんな自分の持ち場で、自分の仕事に誇り持って動いてる様子が、30代のわたしに刺さる…。
格好良いよこの作品の登場人物たち!!
(たまに愚痴ったり上司に文句言ってるのも好き。働く者のリアル。笑)
そして後藤さん格好良すぎ問題。
上層部との駆け引きもこなし、関係機関への根回しも自ら行う。部下を信じて自分で動くように仕向け、さりげなく発破もかける。自分や部下のしたことに対し責任もちゃんと取る覚悟もある。何この有能上司…!!こんな方のもとで働きたい!
押井守監督作品は相変わらず、辛気臭いな。
暴走レイバーを確保するオープニングは好きな人は好きなんだろうが、無くても話通じるんじゃない?
以後の押井監督から鑑みれば、かなり一般向けに寄せているのは伝わってきますが…
こういう〈神話や精神世界を絡めた話は可愛い絵とリアルな背景で日常からシリアスに向けて加速しながら感じさせてくれれば良い〉のであって、それについての説明は要らない。
好きな人にはこの説明というか、説き明かす過程がたまらないんだろうけど。
で、絵が可愛くない。
自分は漫画版が大好きなので、ゆうきまさみ氏のセンスに惹かれたし、高田明美氏の絵柄も本来好きなのだけれども、本劇場版は脚本・演出すべて微妙にぎこちなくなっている。
先見性や後に影響を与える萌芽は確かに素晴らしいけれど、だからといって完成度が高いと言うにはどうかな。
おそらく、この作品世界から外側より見た客観視が物語に欠けるところに自分は不満があるのだと思う。
シンプルかつ正統派なエンタメ作品
10年ほど前に1度視聴しましたが、久しぶりに視聴しました。ちなみに、パトレイバーはアニメ作品は全て鑑賞済みです。
改めて思いましたが、やはりこの作品は押井監督作品の中でもかなりエンタメしている、というか分かりやすく作られている作品ですね。最初の数分は世界観の説明のため多少説明臭いですが、その後は作品の中でも各キャラや関係性がしっかりと描かれていたと思います。
帆場が仕掛けた策略を解明していくと、計画の全容が判明していき、それに特車2課が立ち向かう。謎解き要素もありつつ、最後の箱舟解体作戦やレイバー戦といった迫力あるシーンで締める。エンタメしてますね。ストーリー展開も無理がなくとても面白いです。1989年という時代にコンピューターウイルスやそれによる犯罪を、今見ても違和感なく描いていることが素晴らしいと思います。
今回見て思いましたが、帆場の犯行動機って推測はされていますが、帆場自体から明確に示されていないんですね。
遊馬が篠原重工で帆場のプログラムを踏んでしまったシーン、後藤隊長が夕焼けを背に帆場について話すシーン、箱舟に乗り込む直前の箱舟がそびえたつカット、乗り込んでから中央管制室に向かうまでのライトで視界が限られているシーン、魚眼レンズのようなカット等、所々カット割りや表現で少しアクセントを付ける感じ、自分は好きです笑。作画は箱舟がパージされていくシーンや、アルフォンスと新型が対峙するシーンは力が入っているな、と感じました。
時代なのかもしれませんが、パトレイバーはそれぞれのキャラクターの性格や関係性が良い意味であっけらかんとしていて気持ちよく見れますよね。セリフ回しや反応なんかはそれこそ昭和っぽさは感じますが、気持ちよく見れる好きな作品の1つです。
押井守にしては
4DXじゃなくて普通に映画が見たかった
4DXは俯瞰で見ているのか、人物視点で見ているのか脳内補完が追いつかない。
2,000円出すから静かに見せてくれって言いたかった。
日本ロボットアニメの金字塔。
これを見ずして日本のロボットアニメは語れない。
見てない人はDVD貸してやるから見とけって胸倉掴んですすめるレベル。
パトレイバーの世界観は原作、映画、OVA、地上波とそれぞれの平行世界で動いているから
色んな楽しみ方ができる名作群です。
記念すべき第一作映画の公開はなと1989年
インターネットも無ければ(パソ通はある)、MD,USBメモリもない。
かろうじてあるRW記憶媒体はMOディスクくらい。
起動ディスクはMOなのにMDと勘違いしてる人もいるんですね。
MDは1991年の発表なので別物です。
PC、も98は98でもwin98ではなくPC-9800シリーズ
シゲさんや特車隊にあるPCの殆どがPCB98なのも時代を感じさせます。
固定電話でみんなが話をしている姿は今の若い人には奇異に映るんでしょうねぇ。
それでも33年前の作品とは感じさせない内容と展開。
一人の天才プログラマーが社会に叩きつけた挑戦状。
映画冒頭で飛び降りた彼が都市を見つめながら何を見て何を思ったのか。
ニヒルで熱い押井監督節が嫌というほど満喫できる作品。
なーんでこの作品がジブリ並に一部マニアにしか評価されていないのか不思議に思う。
永遠の80sロボットポリスアニメ!
もっと早く見ておくべきだった!
バブルで消えていく風景への哀惜と破壊願望
1 作品の背景となる高度経済成長とバブル景気
1)日本経済は1950~1970年代の高度経済成長で敗戦から立ち直り、1968年には世界第2位の経済大国にのし上がる。1951年生まれの押井守は、幼少年期から青春期までずっと高度経済成長とともに生きてきたことになる。
70年代までの日本は高層ビルと木造長屋が共存する、経済成長による歪みを絵に描いたような風景が存在し、その具体例は本作でレイバーが暴走する浅草が木造平屋住居だらけなのに対し、千代田、新宿などに高層ビルが建ち並んでいるシーンに表れている。
2)1985年にプラザ合意が締結されると、この風景は大きな経済の嵐に晒される。急激な円高に対応する経済対策として公定歩合が大幅に引き下げられた結果、余剰資金が輸出から国内市場、とくに株と土地に流れ込み、広範囲かつ暴力的に行われた地上げにより、都市部の古い街並みはあっという間に潰されてはビジネスビルや高層マンションに変貌してしまう。
高度経済成長とバブル景気の大きな違いは実需を伴うか否かで、実際の土地需要とは無関係に地上げされたから、都市部のあちこちには櫛の歯が抜けたようにぽっかりと空き地が出来て異様な景観を呈することになった。伊丹十三「マルサの女2」は、この間の経緯を詳細に描いている。
2 失われていく風景への哀惜
幼少年期から慣れ親しんだ生活風景を地上げによって奪われた押井が何を思ったか。その答えが本作である。
バブル景気の中で失われていった風景が、この作品には哀惜とともに描かれている。言うまでもなく松井、片岡両刑事が帆場の足跡を辿るシーンの数々がそれで、例えば御茶ノ水駅から望む神田川流域や、万世橋交番、同潤会アパート、江東、台東区辺りのウォーターフロント地域の時代錯誤のようなボロ家屋や、水はけの悪い土地などである。
押井はインタビューで、本作の最大の山場がこうしたシーンだと述べているが、それは「本作のテーマがバブル経済批判にある」と説明したに等しい。
松井と後藤の対話シーンはその感慨深い解説となっているので、ここに引用しておこう。
〈松井:それにしても奇妙な街だな、ここは。あいつの過去を追っかけてるうちに、何かこの時の流れに取り残されたような、そんな気分になっちまって…。
ついこの間まで見慣れてた風景があっちで朽ち果て、こっちで廃墟になり、ちょっと目を離すとさっぱり消えちまってる。それにどんな意味があるか考えるより速くだ。ここじゃ過去なんてもんには一文の値打ちもないのかもしれんな。
後藤:たちの悪い冗談に付き合ってるようなもんさ。帆場の見せたかったものって、そういうことなのかもしれんな。〉
3 バブル経済を謳歌する社会への憎悪と破壊欲求
失われていく風景を哀惜する気持ちの裏側には、自分の生まれ育った風景をただ余剰資金があるというだけの理由で破壊したバブル景気を憎み、再開発された街並みをすべて灰燼に帰したい、という心理が潜伏する。それが帆場の犯罪動機であり、それはそのまま押井の制作動機であろう。
後藤が帆場の心理を推測して、「あいつはこの街に住む人間すべてを嘲笑しながら跳び下りたに違いない」と述べ、南雲隊長から「帆場の話をする時、とても嬉しそうな顔をしている」とたしなめられるシーンは、それを代弁したものだ。
4 補足:聖書の引用について
本作にはいくつか旧約聖書からの引用が見られる。『天使のたまご』や『攻殻機動隊』ほど重要な位置づけがされているわけではないが、簡単に触れておこう。
1)創世記第11章
〈去来我等降り彼処にて彼等の言葉を淆し互いに言葉を通ずることを得ざらしめんと エホバ遂に彼等を彼処より全地の表面に散したまひければ彼等邑を建ることを罷たり 是故にその名はバベル(淆乱)と呼ばる〉
エホバは人間を世界のあちこちに散らしたかったが、人間はひとところに集まって町と塔を建て始めた。それができるのは人間の話す言葉が一つで意思疎通できるからだと、エホバは言葉を乱して話が通じないようにしたというバベルの塔のエピソード。
作品ではレーバーを暴走させコントロールできない状態にすることの比喩となっている。
2)詩篇第18篇
〈エホバは天をたれて臨りたまふ その足の下はくらきこと甚だし>
ダビデが敵に取り囲まれて救いを求めたところ、エホバは天から降りてくるのだが、周囲は闇に閉ざされていたというもの。
神を気取る帆場がバブル経済の闇を糾弾した文句である。
3)神の名称について
神の名の発音は聖書の書かれたヘブライ語の変遷とともに失われ、正確なところは分かっていない。現在は「ヤハウェ」と呼ぶ学説が支配的らしいが、日本では「エホバ」の訳語で広まった。
帆場が「エホバ」の語が誤りと知って狂喜したのは、聖書の言葉がまさに自分一人のために書かれたと感じられたからだろう。
レイバーの歩いている未来
社会派リアルロボット映像作品の最高傑作、パトレイバーの劇場版一作目です。
東京という特殊な巨大都市、人々が生活するそこを我が物顔で歩くレイバーとその操縦をする肉体労働者たち。
そしてレイバーを凶器に使った犯罪を取り締まる特車2課第二小隊も、実にリアルに描かれ、優れた警察モノでもある本作。
子供の頃夢に見た、巨大人型機械と隣りあった世界がここにあります。
主人公たちの生々しい言動も、この世界が本当にあるとこちらに語りかけてくる幸せ。
ゆうきまさみや出渕裕、伊藤和典、高田明美といった当時随一のクリエイターたちのアイデアを、押井守というニヒルなリアリストが油汗しぼって整えた楽しくもリアルな近未来世界。
今に至るまで、他を寄せつけぬ圧倒的リアルさの、社会派ロボットSFの金字塔です。
劇場で見れる日が来るとは思っていなかったのです
リバイバル上映
4DX最高の映画
歴史的な偉業
30年ぶりに鑑賞 4DXに合っている
娯楽の王道、いつまでも古びないマスターピース
全68件中、21~40件目を表示