喜劇 団体列車

劇場公開日:

解説

「喜劇 急行列車」のコンビの舟橋和郎がシナリオを執筆し、瀬川昌治が監督した東映鉄道路線のコメディ。撮影は「柳ケ瀬ブルース」の坪井誠。

1967年製作/91分/日本
原題または英題:Local Line Love
配給:東映
劇場公開日:1967年11月12日

ストーリー

奥道後温泉をひかえた小さな駅、伊予和田駅に勤務する山川彦一は、三十歳で独身、母親お杉と二人暮しである。過去三回助役試験に落っこちてはいるが、四度目を前に張切っていた。国鉄ローカル各線は赤字に悩んでおり、赤字克服の手段として、伊予和田駅では、倉持駅長以下が、団体旅行客の獲得に大わらわであった。ある日、彦一は迷子の坊やを拾ったことから、その母親志村小百合と知り合になった。小百合は学校の先生で未亡人。彦一は小百合の美しさにぼーっとなってしまった。そんな時に、叔父の風間八五郎から見合の話を持込まれた。相手は、昔国鉄に勤めていた日高友造の娘邦子で、父の友造は助役試験に八回も落ちた人物だと聞かされ、彦一は見合を承諾した。友造は、好人物で、邦子も明るい娘であった。だが、彦一の頭には何故か小百合の面影がちらついて離れなかった。そんなうちに、助役試験の日がやって来た。第一次試験はパス。二次試験は自由討論であった。受かった二人、山川彦一と太宰淳一はテーマの「四国鉄道の赤字の克服」で激論を戦わした。だが彦一はまたも落ちてしまった。ヤケ酒をあおる彦一は、飲み屋で友造にバッタリ。落第記録保持者の友造に慰められ、彦一は一晩中友造と飲み屋をほっつきまわるのだった。ある日、四国巡りの団体客に、彦一が添乗としてついて行くことになった。その中には、子供を連れた小百合もいた。彦一は張り切った。だが、出発間際には、邦子も乗りこんできた。高知から徳島へ向う途中、邦子から彦一は求婚された。しかし彦一は上の空、チャンスをみつけて、小百合に恋をうちあげようと思うからである。しかしである、逆に彦一は、小百合から再婚話の相談をうけるはめになった。彦一はがっくりとなった。それから一年が過ぎた。五回目にやっと助役試験にパスした彦一は、大阪で開かれる講習会に出席するため、伊予和田駅を発った。見送りには、今は彦一の妻となった邦子の姿があった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5最終作からの逆流鑑賞。最終作があんまりだったので期待せず見たが、い...

2025年1月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

最終作からの逆流鑑賞。最終作があんまりだったので期待せず見たが、いい感じの人情喜劇に仕上がっている。四国が舞台、列車もうまく演出できている。終盤に行くにつれ盛り上がる展開がとても良かった。
BS松竹東急

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はむひろみ

3.0東映カタギの寅

2025年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

幸せ

日本一の喜劇役者渥美清様主演
それだけで人情喜劇映画として充分楽しめます。
ところが「男はつらいよ」大ファンなので
渥美清ミヤコ蝶々親子に加え笠智衆とくれば
どうしても寅さんがオーバーラップして
堅気の国鉄職員で好きな人に好きと言える山さんに違和感を感じてしまい感情移入出来ずごめんなさい。
前作は寝台列車を舞台にしたイイ夫婦の話だったので、寅さん色が少なくすんなり受け入れられたので前作急行列車の方が個人的に好きです。
しかしながら本作が無ければ、フーテンの車寅次郎は生まれなかったかもしれないと思うと、日本映画史においてこの映画が果たした役割りはとても重要なので
やはり名作ですねっ!

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共感した! 4件)
映爺

3.5残念ながらお話の面白さも鉄ちゃん成分も低くなっています 列車シリーズは次作の第3作の初詣列車で終わってしまうのも仕方ないないなという予感を感じます

2025年1月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

喜劇 団体列車
列車シリーズ第2作

1967年11月公開
男はつらいよ第1 作の2年2ヵ月前です

主人公は第1作とは別人です
今回は四国のローカル駅の駅員という設定で独身になっています
前作の妻帯者ではお話がさして広がらないという反省かと思われます
しかし前作で妻役だった楠トシエは大変良かったので別役にスライドして残したのですが大して出演もなくもったいない限りになります

残念ながらお話の面白さも鉄ちゃん成分も低くなっています
列車シリーズは次作の第3作の初詣列車で終わってしまうのも仕方ないないなという予感を感じます
とはいえ笠智衆やミヤコ蝶々といった男はつらいよ出演俳優も脇を固めていますし、お話も主人公の失恋メインで寅さんシリーズの原形を観ることができます
寅さんシリーズは列車シリーズを土台にどうすれば面白くなるのかを徹底的に考え詰めた作品だと良くわかります

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共感した! 3件)
あき240

4.0ワニVs.カバゴジラ

2024年9月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

萌える

寝台特急の専務車掌から四国の田舎の駅員に。こっちのほうがいいねぇ。
Suicaに慣れ過ぎで、定期で不正乗車のフリして駅員をからかう学生の登場で、そうだったなぁと思い出した。
国鉄時代の駅員は団体旅行の営業してたんだ。今はJTBだよね~
松山、宇和島、高知、徳島、高松と四国一周。うどんのシーンがとにかく多い。子役に大食いだから頭が悪くなるんだよって言われてしまう。つらいね。佐久間良子のスーツにメガネの女教師いいです。入浴シーンがあった?
友造(笠智衆)の娘役の城野ゆきのスタイルのいいこといいこと。キャプテンウルトラ好きでした。

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共感した! 4件)
カールⅢ世