喜劇 女の泣きどころ

劇場公開日:

解説

二人のストリッパーが各地を巡業しながら起こす騒動を描いた艶笑喜劇。脚本は「ザ・ドリフターズの極楽はどこだ!!」の下飯坂菊馬、監督は脚本も執筆している「喜劇 男の腕だめし」の瀬川昌治、撮影は「俺の血は他人の血」の丸山恵司がそれぞれ担当。

1975年製作/92分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1975年2月15日

ストーリー

消防士の藤井が救急車で駈けつけた時には、自殺未遂を起こした二人の女旅役者で女剣戟の座長格の駒太夫と、座員の竜子は、弥生の適切な処置で一命をとりとめていた。二人は一座の浪曲師の天光軒満月に振られて、二人とも捨てられたのだった。それから一年。駒太夫とモンローこと竜子は、レスビアンコンビの売れっ子ストリッパーになっていた。一方、藤井は夢をふくらませて退職金を懐に大阪へ向かった。ところがひょんな事から、公然ワイセツ物陳列罪で警察に留置されている駒太夫とモンローの身元引受人にされてしまい、その上、保釈金も支払わされてしまった。どうにも腹の虫がおさまらない藤井は、二人に、お座敷ストリップからヌードモデルまであらゆる仕事を強制した。だがこの二人のコンビも、駒太夫が昔の男・村上の後を追って消えてしまったので、ご破算となった。しかし、藤井の商売上手は着実にモンローとの生活を安定させ、二人でアパート暮しもできるまでになった。その頃、駒太夫は村上に捨てられ途方にくれていたが、そこへ昔のドサ回りの仲間の弥生と会い、二人は「モンロー対バルドー」の新コンビを組んだ。が、藤井はこの二人を見つけて怒ったが、弥生を取り巻くチャチャ、ベティの若さを見て商売気を出し、プロダクションを結成、バリバリ稼ぎ出した。やがて、駒太夫は藤井と関係し、モンローのアパートへ引っ越して来たから大変。一人の男をめぐって二人の女の争いが始った。しかし、今では金の亡者となった藤井は、二人を捨てて弥生のところへ逃げて行った。傷心の二人は自殺をしようとするが死にきれない。今では固い友情の絆で結ばれていたのだった。数日後、ドサ回りのモンローと駒太夫のレズ・ショーは、華やかに行なわれていた。

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映画レビュー

3.0☆☆☆★ ※ 鑑賞直後のメモから 坂上二郎(登場するのはラストだけ...

2020年1月2日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★

※ 鑑賞直後のメモから

坂上二郎(登場するのはラストだけ)に振られた腹いせに、自殺する2人の女剣劇士が太地喜和子と中川梨絵。
やがて2人で《メキシコカルメン》と《メリケンモンロー》と名乗り、ストリップのレズビアンショーで世間を席巻する。
昔、自殺した2人を助けたのが湯原昌幸演じる元救急隊員。
2人はストリッパーとして、自殺した土地に舞い戻り湯原と再会する。

映画は底辺で生きる女のしたたかさを活写しており。2人はストリッパー役の為に、裸は必然となる。
中川梨絵は当時の仕事振りからまだ分かるとしても、太地喜和子までがきっちりとヌードを披露していたのには驚いた。しかも短いとは言え、レズシーンまで存在するのだからなあ〜!

中盤で湯原昌幸との絡みの場面等が、ややもたついてる気がするのが少し勿体ないか。でも湯原昌幸はなかなか良かった。別れる際の台詞なんてちょっとだけ格好良かった。

終盤で彼女達2人が、いつもの様に喧嘩から自殺騒ぎに発展。
この時に太地喜和子は川に転落するのだが。その後の彼女の人生を知るだけに、今となっては笑えなくなる。

映画は小沢昭一演じるリポーターが、昭和の様々な風俗描写を時々紹介する。
如何にも小沢昭一が好む事柄が多くて、資料として観ても貴重かも知れない。

映画の最後の最後になって、やっと坂上二郎さんが登場。言葉や仕草による喜劇演技で笑いを一気にさらう。
♬懐かしいですなあ〜♬

2010年8月21日 ラピュタ阿佐ヶ谷

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