完全なる飼育のレビュー・感想・評価
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女子高校生誘拐飼育事件
監禁されたJKと犯罪者の中年男性の間に愛と絆が生まれていくという話で、1965年に実際にあった誘拐監禁事件を基に書かれたノンフィクション小説を原作としている。
主演二人の演技が凄くて。脚本も流石の新藤兼人だと思った。
濃い〜俳優陣でコミカルに演出する意味?
実際にあった、女子高生監禁飼育事件。キャラの濃い俳優陣でキャスティングされ、コミカルに描かれているが、犯罪を面白おかしく表現するのはいかがなものか?勘違いする輩が現れそうであまり共感して出来ない。小島聖の綺麗な身体を楽しむエロ映画としてなら充分見応えがあり楽しめる。
小説「女子高校生誘拐飼育事件」
松田美智子によるノンフィクション小説を元にしたこのタイトル。この後も次々と同様な映画が作られている。
それはひとえに「殿方のスケベ心を刺激し、女性の裸が出て、集客が見込める」からだ。テーマが高尚であったとしても、製作者の志が高かろうとも、根元はそこ。別に悪いと言っている訳ではなく、映画とは興行なのでエロで見せるのは普通の事。
で、この内容。思っていたのと違い、陰惨さや暴力性が薄い。そういう事件だったのだ。そこは知らなかった。小島聖のふくよかな肉体も暗さを吹き飛ばすのに一役かっていたように思う。
だが、近隣住人との付き合いやコメディタッチな描写は必要・・・? 監禁犯罪はやはり密室的な行為であり、そこにリアリティがなければ二人に愛情が芽生える過程にも説得力はなかったように思えた。
他の映画はどんなタッチで描いているのか?そんな事を思ったりした。(つまりこの映画にノレなかった)
脚本が新藤兼人
不自然な点はいっぱいある。実際にあった事件をモチーフにしているようだが、どのくらいの脚色があったのだろうか・・・謎だ。脚本にしても、前半は良かったけど、温泉に行った辺りからおかしくなってるかも。結局は濡れ場中心になったエロ映画となってしまったかな。もうちょっとクニコの心の変化が見たかった。
真似しないように。
映画としてストーリー展開がとても面白かったです。主演のふたりも脇を固める俳優人もそれぞれ味があって良かったです。
ただこの映画では結ばれましたが、誘拐は卑劣な犯罪ですし人を飼育するなんて思い上がりなので、この映画を観て真似をする人がいないように願います。
遅ればせながら和田勉監督の御冥福をお祈りします
しがない営業マンがジョギング中の女子高生を拉致し、自宅アパートに監禁。
理想の恋人に調教しようと目論むサスペンス。
ショッキングな内容ゆえに猟奇的エロスにまず注目されるシリーズだが、記念すべき幕開けである今作は、誘拐犯←→被害者から一歩踏み込み、お互いの土俵に上げさせようと挑発する攻防戦に重点を置いており、男女の駆け引きが面白かった。
境遇を超えて、やがて2人の間に奇妙な愛情が芽生え愛し合ってしまう距離感を竹中直人と小島聖が巧みに表現している。
ヒロインの小島聖は、それまで『アリよさらば』etc.で清純派アイドルとして活躍していたが、一転、たわわに実った大型バストを惜しげも無くブルンブルンとさらけ出し、ユッサユッサと揺らしながら豪快な濡れ場を披露。
クールな狂気で迫る竹中と引けを取らない強烈な存在感を放っている。
途中から呆気なく関係が打ち解け、仲良くなり旅行に出掛ける展開に拍子抜けしたが、ホテルで立場が逆転してしまう波乱が用意されているのも興味深い。
また、2人の他に泉谷しげる、渡辺えり子、塚本晋也、北村一輝etc.クセの強い個性派達がアパートに集結しており、どこか懐かしき下宿喜劇ティストが笑いを誘う。
様々なジャンルのテンポが組み合わされ、猟奇的官能映画の枠を超えた質を誇る作品として評価して良いだろう。
では最後に短歌を一首
『もぎたての 手錠の果実 籠の中(仲) 獣願いし 究極の愛』
by全竜
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