「祝公開30周年!当時ついに誕生した怪獣映画の決定版!「シン・ゴジラ」につながるリアルを目指した特撮映画」ガメラ 大怪獣空中決戦 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
祝公開30周年!当時ついに誕生した怪獣映画の決定版!「シン・ゴジラ」につながるリアルを目指した特撮映画
平成ガメラシリーズ第一弾!
ファンが本当に観たかった、リアルでシリアスで面白い怪獣映画を復活させた作品として、非常に重要な作品です。
当時、怪獣映画は、年一回の平成ゴジラのみで、そのゴジラも、都庁とか、やたら広大なミニチュアを作るだけで、昔の怪獣映画の興奮には遠く及ばず、私も毎回やきもきしながら見ていました。
内容も昔の延長線上で時代遅れの感は否めず、大味な特撮、リアリティを軽視した悪い意味での「昔ながらの特撮」のままで、一般の映画とは別の世界になっていました。
その思いは一般ファンだけでなく、同じ感想をもっていた金子監督、樋口監督、以下スタッフ・キャストが、見事に面白い大怪獣映画を復活させてくれました!
緻密なミニチュア、怪獣出現を伝えるTVニュース、自衛隊出動のシミュレーションなど、リアルで緻密な世界観を目指す姿勢は、この20年後の「シン・ゴジラ」につながります。
それだけではなく、怪獣激突の興奮も味わえます。
ガメラが最初に飛ぶシーンや、ギャオスの超音波、ガメラの火炎弾など見所満載!!
自分は特に、CGによる回転ジェットの再現はトリハダもの!!多少ぎこちない動きもまたイイ!!
しかも、シリアス、リアルな面だけではなく、ガメラが子供の味方だった点は、広く人類の味方として、少女との心のシンクロのカタルシスも表現した傑作です!!
神秘的で初々しい藤谷文子、凛とした中山忍、伊原剛志、小野寺昭のソフトな雰囲気と優しさ、頼りないけど人がいい螢雪次朗、極めつけは本田博太郎の怪演と、キャスト人も素晴らしい!
冒頭から、昭和ガメラの郷功次郎と昭和ゴジラの久保明が両船長役で出演というのもうれしかった!
怪獣ファンでなくても楽しめるので必見です!
