「最初に観た時こんな終わり方の映画があるんだ!とビックリ」蒲田行進曲 ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
最初に観た時こんな終わり方の映画があるんだ!とビックリ
テレビで一度、その後スクリーンで一度観た記憶があります。
久しぶりに観たけれど、面白かった。
公開当時は、エンディングが物議を醸したらしいけれど、そんなに悪くはないと思う。むしろ、これしか無い、と思うほど。
最初に観た時には、こんな終わり方の映画があるんだ!とビックリした記憶はあるけれど。
今回観て、印象的だったシーンは2つ。
平田満さんが演じるヤスの母親の清川虹子さんと嫁として挨拶に訪れたナツキ役の松坂慶子さんが、ヤスの実家の風呂場で対話するシーン。
それから、階段落ちの撮影前日に、ヤスが自宅マンションで暴れまわるシーン。
まだ若い時は、風間杜夫さんと役の時代劇スター(倉岡銀四郎)が被って見えていた。
でも、考えてみると風間さんはこの映画が出世作になって、本格的に人気が出たんだよね。
そういうイメージを長年植え付けてしまうほど、風間さんのこの映画の演技は乗っていて見事なものだと思います。
また、平田満さんも風間さんと同じ。風間さんと売れ方は違ったけれど、世間の認識は飛躍的に高まった。今も、私は平田満さんと言えば蒲田行進曲のイメージです。
この映画の松坂慶子さんは、一番綺麗だと思う。
「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」も色気があって好きだけれど。
この映画の時点では、松坂さんの名前が一番大きいので、エンドロールでも主役は松坂さんの扱いになってますね。
実質的には、トリプル主演みたいなものですが。
蟹江敬三さんが演じる映画監督が良い。
そして、これはあまり言われていないことだと考えていますが、今日、すごく感じたのは「侍タイムスリッパー」は、「蒲田行進曲」を根っ子でオマージュしているということ。
物語の展開していく方向性は全く違うのだけれども、映画の下地になる部分に多くの共通項がある。
また、撮影場所、カメラの画角などに「蒲田行進曲」をイメージさせるシーンが多くあります。
「侍タイムスリッパー」を観ていて、何となく感じていたのだけれど(6回も観ているから)、久しぶりに「蒲田行進曲」を観て、多くのイメージが重なりました。
好きな映画が深い所で繋がっていると感じるのは、嬉しいと思いませんか?
でも、人を喰ったふざけた映画だよね、と改めて思いました。
良い意味で。