「ある日パパとふたりで語り合ったさ」哀しい気分でジョーク shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
ある日パパとふたりで語り合ったさ
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映画「哀しい気分でジョーク」(瀬川昌治監督)から。
現在は、映画監督として活躍している北野武さんが、
「ビートたけし」の名で出演している映画を観たくなった。
役柄は人気コメディアンの父親、脳の病に侵された息子との
愛情を描く物語。
鑑賞後、ストーリーに合わせて音楽が選ばれたのか、
音楽に合わせてストーリーが作られたのか、気になった。
テーマ曲となっている『グリーン・グリーン』は、
児童合唱団のさわやかな歌声は、清々しく健全なイメージとともに
国民の愛される歌となっているが、原曲はアメリカのフォークソング。
日本語訳の詩は、辛いものがあり、この映画に結びついている。
(亡くなるのは父親でなく、息子であるが・・・)
7番まである長い歌であるが、1〜3番までの歌い始めを抜粋。
「ある日パパとふたりで語り合ったさ
この世に生きる喜び、そして悲しみのことを・・」
「その時パパが言ったさ ぼくを胸に抱き
つらく悲しい時にも ラララ 泣くんじゃないと・・」
「ある朝ぼくは目覚めて そして 知ったさ
この世につらい悲しいことがあるってことを・・」
息子の病を知った父親が、今までの懺悔も含めて、精一杯尽くす。
子どもには、なにを今更・・という想いはあるだろうが、
父親の心からの愛情を受けて、嬉しくない子どもはいない。
父親に抱きしめられた記憶がない私は、
「これからは抱きつけ、俺にな」という台詞も、
「こわいよ、パパ」「パパにしっかり抱きつけ」の会話も、
羨ましくもあり、そして眩しかった。
「父と息子」の関係も、「父と娘」の関係と同じく、
照れくさいけれど大切にしなければならない関係だよなぁ。
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