劇場公開日 1996年7月20日

「ちょっぴり怖くなって、より面白くなって、学校に怪談がまた出ました…」学校の怪談2 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ちょっぴり怖くなって、より面白くなって、学校に怪談がまた出ました…

2019年2月5日
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鑑賞方法:TV地上波、CS/BS/ケーブル、映画館

楽しい

怖い

学校に怪談が、また出ました…。
懐かしの人気シリーズ第2弾。

田舎のお寺に合宿中の東京の塾の子供たち。
近くの古い学校には、怖い怖い話が。
そして、曰く付きの4月4日4時44分がやって来て…。

学校に閉じ込められた子供たちという設定以外、子供たちも話も舞台も全て一新。全く別の“学校の怪談”。
一応は前作と同じSFXを駆使した怪談ファンタジー×ジュブナイル・ムービーを踏襲しているが、前作よりちょっと怖さ増し。
田舎の古学校。
ずっと伝えられている曰く付きの日にちと時間。
廊下をカタカタ動くからくり人形。
学校から脱出しようにも、外は人魂漂う墓地…。
ウジ虫落としながら進む兵隊の亡霊は、あれは普通に怖いと思う。
ユーモラスなお化けキャラは極力抑え、今回は雰囲気で怖楽しませる。

そして何と言っても本作のMVPは、岸田今日子だろう。
30年前の4月4日4時44分に謎の死を遂げた校長先生。
にしても、お化け役、ハマり過ぎ。
子供向け怪談ファンタジーでも、抜群の怪演と存在感。
昔劇場で観た時、岸田今日子が登場しただけで、女の子のグループが「キャ~ッ!」って悲鳴上げてたっけ。(←これ、マジです)
岸田さん、スゲェッス。
「返して、私の時計…」の台詞と共に、当時の子供たちに強烈インパクトを与えた。
この年は市川崑の金田一復帰作『八つ墓村』でも小竹様・小梅様を一人二役で演じ、個人的にも岸田今日子という人を知った。
それから後に、名女優である事をもっと知る事になるのである。

今回、夏休みじゃないのがちと残念。
でもちゃんと、子供たちの冒険・友情・不思議な出会いの物語である。
最近奇遇にもこういう類いの作品を続けて見ているが、やっぱりいいなぁ。
採点は同じだが、ちょっぴり怖くなって、より面白くなって、前作よりも好き。

アナタの学校にもありませんか…?
曰く付きの日と時間。
アナタの知らない世界が…。

近大