陽炎(1991)のレビュー・感想・評価
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熊本任侠たい
熊本弁だし、当時のヤクザ事情も分からず、何が何だか最初はさっぱり…(^_^;)。
昭和3年。
博打打ちの父親を殺され、孤児となったりん。料亭八雲を営む地元の名士小杉夫妻に引き取られたが、しばらくして出自に負い目を感じ家を出て、大阪の難波政組に贔屓にされるほどの渡り女胴師に成長。
八雲は小杉家の長男で、りんの義理の弟である市太郎が引き継ぐ筈が、岩船一家というヤクザに料亭のお屋敷を乗っ取られてしまい、八雲を市太郎の手に取り返すため、りんは熊本に戻る…。
八雲を舞台に開かれた花会で、難波政組の胴師としてりんは、岩船の胴師で「不動の常」と呼ばれる凄腕の常次郎と対決することに。
当時のヤクザは、腕の良い胴師を雇って、賭け事で儲けていたということなんでしょうか。
胴師のトレーニング姿のシーンもあります。
結局りんは、腕の立つ胴師なのか疑問です(^_^;)。とにかく美人はピンチの度に助っ人が入り、得だということで…。
樋口可南子さんが任侠の役とは全くイメージが湧かず、興味本位で観ました。和服姿がとびきりお美しいだけで、やはり声にも佇まいにも、極道の凄味はありませんでした。とにかくちっとも怖くない気品のある女胴師です。育ちはお嬢さんだから、ということが言い訳にはなるかも知れませんが…。貫禄という点では、かたせ梨乃さん。目が合っただけで「あ、すいません」ってとりあえず謝っておこうかなという気になります。
途中から話の雲行きが一段と怪しくなり、アクション演出は、まるで仮面ライダーです。そうそうたる役者さん達が芝居掛かった芝居を大真面目にされているので、気の毒なくらい滑稽で…色々な意味で楽しめましたが…。
Softbankのお母さんが髪を振り乱して銃と刀で暴れる姿に興味のある方は最後まで観ても良いかもです。
言うばい、なったけん、縁というもんばい、行方知らずたい、ずがたこうなかね?、悔しかばってん、よろしゅうおたのもうします、往生しなっせ。熊本弁良かばい(^^)。
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