かあちゃん結婚しろよ

劇場公開日:

解説

壇一雄原作「海のある窓」より「雲がちぎれる時」の五所平之助と堀江英雄が共同で脚色、五所平之助が監督した母子の愛情物語。撮影は「秋津温泉」の成島東一郎。

1962年製作/97分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1962年9月1日

ストーリー

川本みつよは中学一年の息子一郎と、佐渡を遠望する出雲崎の漁村に一杯呑み屋「のんき」を開いている。みつよは一郎に父は死んだと言っているが、実は昔、東京の料理屋に女中奉公している時、草履問屋の若旦那佐久間詮造と結婚したが、詮造の道楽に苦しめられ故郷の出雲崎へ帰って来たのだった。そのみつよは素朴な漁師の大坪武に少々ひかれていた。ある台風のくる日、武は風雨の中でみつよに出会い、求婚をした。みつよは心で武を受け入れながらも一郎のことを考えると即答はできなかった。みつよは一郎の学校の教師下瀬先生に相談した。先生から母と武の結婚話を聞かされた一郎は大喜びで、自分から母に勧めるのだった。ある夜、別れた夫詮造が突然現われ復縁を迫り、みつよの家を売却しようとした。みつよは悲しむが、下瀬先生や柔道部の渡辺先生の助力で詮造を追い払った。詮造は東京で別な女と同棲していて、金に困ってやって来たのだ。一郎は詮造が本当の父親と知って、その父親を可哀そうに思った。下瀬にはこの親子の問題が他人事のように思われなかった。彼は東京で妻に裏切られ幼い娘を両親にあずけて、ここに赴任して来たのだ。みつよはスーパーマーケットに勤めている青木雪代を彼に紹介した。二人は愛し合うようになった。武とみつよの婚約発表を祝いみなが集まったが、それは同時に武が北洋漁業に出かける日でもあった。数十日たった。北海道出稼ぎに行った武から一万円送って来た。一郎はその金を持って上京し、詮造に渡した。これで自分と母の生活を守ろうと思ったのだ。みつ代はそれを知ってヒステリックに一郎をしかった。そんな頃武の船が遭難という知らせが入った。みつよは狂気のようになった。しかし、誤報だとわかった。「かあちゃんは武さんと結婚するよ」「うん、かあちゃん結婚しろよ」一郎の顔は明るかった。

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映画レビュー

4.0のどかな海辺の田舎街での小さな幸せ探し...  息子は己の出自に、母は己の気持ちに向き合う母子愛映画

2023年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 佐渡を望む漁村で小さな飲食店を営む女性と中学生の男の子の親子。二人の顔見知りの気風の良い漁師が彼女に求婚したことで親子ともども新しい生活に思いを馳せますが、そこに別れたボンクラ亭主が現れたことで事態は暗転…。
 自らの出生の経緯と父親の人となりを知るべく息子は意を決して上京し、母は息子の心中を図りかねて自らの再婚の是非に苦悩します。
 母子家庭でお互いに支え合い、どこか遠慮し合いながら睦まじく暮らしてきた二人が自分の人生を見つけ出す母子の愛情物語。
 いかにもな露悪的なキャラクターの登場しない古き良きヒューマンドラマでした。
 本当に信頼し合っている仲であれば、たとえ相手を傷付ける可能性が有るにしても自分の気持ちを正直に伝えることが大事、ということかもしれません。

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O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)

3.5新珠三千代

2023年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

新潟の寂れた漁村で食堂をやっている主人公(新珠三千代)は中学生の一人息子と二人暮らしだ。
結婚を申し込んできた漁師(田村高廣)は好きだったが、突然現れた呑んべえの元夫(伴淳三郎)にうろたえてしまう。
新珠三千代は品があって凛としていていい感じ。

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いやよセブン