「豪華男優陣結集」女ざかり(1994) odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
豪華男優陣結集
クリックして本文を読む
批評はどうあれサユリストは観るのでしょう、49歳とは思えぬ女盛りですから。
吉永小百合扮する南弓子は新米論説委員、大新聞が舞台となれば山崎豊子ほどではないにせよ多少は芯のある社会派ドラマかと期待したが、小百合ちゃんと取り巻きのお祭り騒ぎのような映画でした。
職場は老人会、役者の顔ぶれは多士済々だが論説委員といっても言葉遊びの似非文化人としか映らない。とるにたらぬ社説の内容で政府からの圧力、それに屈する新聞社など存在意義そのものが問われよう。だからと言って愛人や伝手を頼って裏工作する対抗手段もジャーナリストにあるまじき選択。丸谷才一は新聞に恨みでもあるのだろうか、それとも職業とは関係ない女の意地がテーマなのか、必然性のない解剖シーン、ミイラのような助平老人、官邸にいたってはホラー屋敷の様相、玉緒さんに座頭市のパロディとはコント映画が作りたかったのか意味不明。
名だたる男優陣を集めたのはディーバ小百合の神通力かもしれないが多すぎて寸劇どまり、シンパらしき男どもは口とは裏腹に下心見え見え、三国さんにラブシーンをさせると小百合ちゃんに何をするか分からないので遠ざけたのは賢明、砂に書いたのは本音でしょう。津川さんは何と不倫の大学教授、うんちくは多いが下ネタばかり、唯一おいしい役回りだが一人で勝手に裸になり大はしゃぎ、中年男のお尻など誰が見たいのかと思いきや埋め合わせのような女史の入浴シーンにも算盤が垣間見える。断片的なエピソードだらけ、大林監督は多様な記事の載った映像新聞を目論んだのでしょうか。
コメントする