劇場公開日 1957年10月20日

「オール横浜ロケ。異国感ある懐かしい街並みも見どころあるフィルムノワール」俺は待ってるぜ 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5オール横浜ロケ。異国感ある懐かしい街並みも見どころあるフィルムノワール

2024年12月30日
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鑑賞方法:その他

泣ける

興奮

横浜をこよなく愛した石原裕次郎氏の生誕90周年を記念したイベントが誕生日の翌日横浜ホテルニューグランド本館2階レインボーボールルームにて「Dining Theater HOTEL NEW GRAND石原裕次郎 生誕90祭」開催。映画『俺は待ってるぜ』(1957)と石原裕次郎 全国縦断リサイタル」(1967年5月@大阪フェスティバルホール)のスクリーンコンサート)を鑑賞。

『俺は待ってるぜ』(1957)
主演は石原裕次郎氏と北原三枝氏(石原まき子氏)の日活ドル箱コンビ、敵役に“ダンプガイ”二谷英明氏、監督は本作がデビュー作で後に『南極物語』『栄光への500キロ』を手がけた蔵原惟繕氏、脚本は兄の石原慎太郎氏と豪華な布陣。
ロケはオール港町・横浜。山下公園、SL(C56形)が現役当時の新港橋梁や横浜税関(クイーンの塔)、在りし日の「横浜日活」など懐かしい街並みも見どころのひとつ、異国感あるフィルムノワールでしたね。
とにかく裕次郎氏の足の長さ、スタイルの良さは目を奪われますね。

上映後には現存する唯一のライブ映像1967年5月に大阪フェスティバルホール公演された『石原裕次郎 全国縦断リサイタル』(約60分)も上映。『黒部の太陽』クランクイン直前の脂の乗った時期の甘い歌声とライブパフォーマンスの達者ぶりには驚きましたね。

スペシャルトークでは石原裕次郎氏に憧れ、日活撮影所のエキストラから俳優としてのキャリアをスタートさせ、石原プロモーション製作「大都会」シリーズで大内刑事を演じて裕次郎氏と共演してきた俳優・小野武彦氏と、「石原プロモーション50年史」の執筆などを手がけた娯楽映画研究家・佐藤利明氏の豊富な映像資料を交えたトークも実に貴重でしたね。

矢萩久登