「この二人の出演する映画の中では、この 最初の本作が結局の所、一番良い作品だと思います お話、演出、衣装、どれも最高です!」俺は待ってるぜ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
この二人の出演する映画の中では、この 最初の本作が結局の所、一番良い作品だと思います お話、演出、衣装、どれも最高です!
見応えたっぶり!傑作中の傑作です
蔵原惟繕監督のデビュー作品でもあります
タイトル名は主題歌からきていますが、曲の方が先で、1957年2月の発売です
これ石原裕次郎のデビューシングルなんです
これが今で言うところのメガヒットになります
で、これを映画化しよと言うことになり、兄の石原慎太郎が弟のために脚本を書き下ろしたという流れです
公開は1957年10月22日
まだ秋ですから、映画のなかで登場人物がみなコートを着込んでいるのは演出ということです
お話は、銅鑼の響きこそでて来ませんが、その主題歌の歌詞に概ね沿った内容です
女性を待ってる歌とみな思い込んでいるでしょうから、それがなんと兄であったということころがミソです
横浜、夜の小雨、霧笛、小さな波音、ずぶ濡れのトレンチコートの女
もうこれだけでたまりません
主人公のレストランREEFは、横浜税関のクィーンの塔の見える角度からみて、今の赤煉瓦倉庫の辺りのようです
あと1957年昭和32年の伊勢佐木町の横浜日活の前辺り、桜木町駅前、野毛の街並みがロケされており大いに楽しめます
ちらりと写る伊勢佐木町の平安堂薬局は今は油そばのお店がある角ではないでしょうか?
北原三枝が美しい!
顔が小さくて、骨格が細い
身長は162センチあるのですが、それよりも10センチは小柄に見えます
正にクールビューティー!たまりません
衣装がどれもこれもセンスよく良い仕事です
これきっと水の江瀧子プロデューサーのセンスだと思います
薄手のトレンチコート、その下のコートを脱ぐ一瞬だけバストを強調するシンプルなカットソー、タイト気味の膝下丈の黒のスカート
伊勢佐木町でのデートで着ていた黒のハイネックの薄手のセーター、
彼女はあまり胸は大きくないのですが、横からカメラが撮ると挑戦的に尖っています
茶色?のツィードに見えるタイト気味の膝下丈のスカート
そのスカートのびっくりする程細いウエストを細い黒いベルトで更に細く強調しています
どれもこれも彼女のスラリとした細い身体がよりスレンダーに見える衣装で、素晴らしく似合っています
裕次郎の着るステンカラーのコート、
それに軽そうだけど暖かそうなチェック柄の明るい色目のウールのチェックのジャケットが素敵
これ絶対にべらぼうに高い品と思います
その下のボートネックのリブ編みのセーター
こんなアイテム、当時の日本で普通には売ってないと思います
さり気なく何度かモカシンのシューズの足元も映されます
こんな靴も今ではありふれているアイテムですが、当時は普通の靴屋には並んでないものと思います
恐らく全て輸入品だと思います
それもヨーロッパからの
当時からすれば、異次元のお洒落さだったのだと思います
裕次郎と北原三枝はこの3年後、いわば職場結婚に至ります
本作ではまだ、二人の間にはまだ立ち上るケミストリーは感じ取れません
本作でもラブシーンには至りません
それでもこの二人の出演する映画の中では、この
最初の本作が結局の所、一番良い作品だと思います
お話、演出、衣装、どれも最高です!