「鬼の妖艶さ」鬼の棲む館 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
鬼の妖艶さ
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一年間も探し歩いて、夫を返して欲しいと願う楓。しかし、太郎は「縁を切ったはず」と突っぱねるばかり。それでも強引に荒れた古寺に座り込み、太郎と愛染の生活を支え、彼が自分の元へと帰ってくるのを願うばかり。落武者たちが一宿を求めてやってきても、太刀を振るって斬り殺すほどの強者、太郎。食べる物が無くなれば、乱世の京へとおもむき盗んでくる。
楓がたどり着いたのは木々が色づいた秋。時はすでに半年経って雪の残る頃、一人の高野の上人(佐藤慶)が現れ、一夜の宿を乞うてきた。太郎は京へ出かけていたが、しょうがなく上人を寺に上げた楓。楓は「ここには鬼が棲んでいる」と上人に訴えるが、逆に楓の心の中に鬼がいるのでは?と諭される。その様子を覗いていた太郎が上人の持つ黄金仏を狙い、斬りつけようとするものの、念仏を唱えた途端、黄金仏の放つ光に太郎は尻込みしてしまう。
愛染は上人の出家前を知っており、恋敵と争わせて仏門に入る結縁を作った過去があったのだ。そして、今度は太郎の復讐とばかり、色香で上人を倒そうとするのだった。見事、色香に敗れた上人は舌を噛み切り絶命する・・・この身体が上人に勝ったと嘲り笑う姿は“鬼”を感じるほどの妖艶さ。しかし、太郎は逆に上人の仏心を知り、仏門の道へと進む・・・
4人の愛欲関係が面白い!映像(宮川一夫)のおかげで、4人それぞれの心の中が垣間見えるかのような雰囲気作り。高峰よりも新珠の熱演が光ってる。ちなみに新珠のオッパイを見せるシーンが数か所あるが、ボディダブルというのがわかりやすいほど・・・残念。
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