雪の詩

劇場公開日

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解説

「海の詩」(昭和48年)に続いて製作された波多野勝彦監督による自主映画の第二作目。シナリオは、前作同様に詩人の川崎洋。撮影は、大映のカメラマンをしていたベテランの谷沢一儀。主演は、佐伯清の「からたちの花」(日活・29年)で少年時代の北原白秋を、五所平之助の「たけくらべ」(新東宝・30年)で竜華寺の蓮如を演じたことのある北原隆。共演は、新人の一色教子。その他の出演者は、外野村晋以外は全部、ロケ地である大蔵村の人々である。ロケは、奥羽本線新庄駅からバスで約一時間半のところにある日本有数の豪雪地帯--山形県最上郡大蔵村の肘折集落で主に行なわれた。

1976年製作/80分/日本
配給:その他

ストーリー

ちょっとした不注意から火事をおこし、家と妻子をなくしてしまった中年男・中原は、半分夢遊病者のようになって東京を離れ、バスに乗って雪国の村へとやってくる。ふとしたことからりんという少女と知り合いになった中原は、彼女の家に逗留することになる。母親のいないりんは父親と二人だけで暮らしていたのだが、冬になると父親は東京に出稼ぎに行ってしまい、彼女はこけしの顔を描く仕事をしながら、ひとりで留守居をしているのだった。都会生活者であった中原は、絵のうまい純朴な雪国の少女りんと暮らしているうちに、過去の悲痛な記憶から解放され、少しずつ心の安らぎを覚えるようになっていくのだった。そんな時に突然、りんの父親が出稼ぎ先の工場で事故死したという凶報がもたらされる。妻子をなくしている中原は、みなし児となったりんと一緒にこの村で生きていこうと決心して、温泉旅館の番頭をして働くのだった。二人だけの世界で幸福そうに生きる中原とりん。そんなある日、行方不明者である中原に対する捜索願いが村の巡査のところへやってくる。それを知った中原は、忘れようとしていた過去の惨事を思い出して、半狂乱になってしまった。雪原をさまよい歩いて姿を消し、やがて凍死体となって発見された中原。ひとりぼっちになってしまったりんは、海の中に身を没めてしまおうとするのだった。

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