「よかった」男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
よかった
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冒頭と結末に新しく撮った満男が物思いにふける場面がくわえられ、主題歌は八代亜紀。八代亜紀の歌はすごくよかったのだけど違和感もすごい。
寅がリリーと沖縄で生活を営んでいるのに、水族館の若い女の子とデレデレしてリリーの怒りを買う。愛着障害からくる試し行動ではないだろうか。元々、産みの親に捨てられ、さくらの生みの親である女性が寅の育て親だったのだが、あまり愛着が育まれず、それで15歳で家出したのかもしれない。そうして、自分に好意を寄せてくれるリリーの愛情がどこまでなのか、試し行動をしているように見えた。リリーは親でもなんでもないので、すぐに喧嘩別れしてしまう。
「リリーさん、お兄ちゃんは愛着障害があるからそんなふうなことをしてしまうのよ。ちょっと我慢してくれればすぐに収まるから優しく抱きしめてあげて」とさくらからリリーに説明してあげて欲しかった。もちろんリリーにはそこまで苦労して寅を愛する義理はない。
とらやで寝っ転がった寅がふと「リリー、オレと所帯を持たないか」とプロポーズするところは涙が出る。そうだよ、それが一番だよとさくらやひろしに煽って欲しかった。
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