劇場公開日 1994年12月23日

「痛々しくて観るのはつらいよ」男はつらいよ 拝啓 車寅次郎様 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0痛々しくて観るのはつらいよ

2024年10月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

今作は、笑える箇所があまりなかったように感じます。
人や何か物にぶつかったり、転んだりするシーンが多く、注意散漫でオッチョコチョイな人ばかりで悲しくなります。
なんだかもう、痛々しくて見ていて辛いです。

今作のヒロインについてですが、小林幸子さんが小林幸子役で最初と最後に登場します。寅さんとの絡みが少しありますが、あまり必要性が感じられません。まあ、出演しないよりは出演して良かったとは思います。
メインの典子(かたせ梨乃)は、「きれいな人」と登場人物達が口を揃えて言うのですが、好みの問題でしょうか、スミマセン、そうでもないと私は思うのでありました。もっと若い頃のかたせ梨乃さんならわかるのですが、よぼよぼ老人になった車寅次郎とのロマンスの相手としてのバランスは良いとは思います。
満男(吉岡秀隆)の先輩の妹(牧瀬里穂)ですが、お互いに惚れる理由がピンときませんでした。おそらく、お互いにとって好みのタイプだっただけなのでしょう。

肝心な会話の場面が少なく、景色のシーンが長尺に感じました。
何気ない日常の文化を誇張ぜずにそのまま収めているので、祭り等も大事なシーンという解釈もできますが、きっとこの価値はもっと未来にわかることでしょう。
今はまだ、観るのがつらいだけでした。

Don-chan