男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日のレビュー・感想・評価
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【寅さんシリーズが、昭和から平成に入って行く事で、作品の風合が少し変わった気がする作品。】
ー 勿論、今作は俵万智さんの大ヒット歌集「サラダ記念日」をモチーフとしており劇中でも様々な短歌が、縦書きで表される。ー
◆感想
・序盤は、いつものように旅情溢れる旅先の寅さんが、老婆の家に世話になった事から、老婆の入院に付き添い、美しい女医の真知子(三田佳子)に出会う。
ここまでは、それまでの寅さんパターンであるが、今作はその後、真知子の姪の由紀(三田寛子)が、満男が受験する早稲田大学生と知った寅さんが、早稲田のキャンパスを訪ねる所から、いつもと違うパターンで、新鮮味がある。
・特に、大学の階段状の教室で大学教授が講義する産業革命がサッパリ分からなくて、教授に手を挙げて質問するシーンがとても可笑しい。
蒸気機関の話に及んで、寅さんは且つて食堂の娘(大竹しのぶ)に振られたと勘違いしてとらやの二階でガス自殺をしようとして、ガス爆発を起こしたワット君(中村雅俊)の話を面白おかしく語り、学生たちは大笑いし、教授も寅さんを叱る訳でもなく授業を終える辺りは、何となく私が学んだ自由な気風を誇る大学での授業を思い出す。
・寅さんがいるとらやに遊びに来た真知子先生や、由紀たちの元に老婆が危篤と言う連絡が入り、寅さん達は由紀を見つけ出した男子学生(尾美としのり)の車で、小諸へ向かうのである。
<今作は、それまでであれば真知子先生の寅さんに対する想いの描き方や、由紀の存在がサラッとしていて、やや情緒に欠ける気がしてしまった作品である。
勿論、面白いのであるが、昭和から平成に時代は変わった事を何となく感じる作品なのである。>
最近の寅さんはもてる
小諸で一人暮らしのお婆さんのお相手をしていた寅さん、やってきた女医さん(三田佳子)と一緒に病院へ。
自宅にお邪魔すると、姪(三田寛子)がやってきて、早稲田で国文をやっているとのこと。
俵万智の短歌のスタイルが映画にピッタリなのに驚く。
日本の女性の一人暮らしにもいろいろあるようだ。
どんな女性と相思相愛になっても結局 身を固めることはしない(できない) いつもの寅さんだった。
この肩は貴女のためにあるのだと 言わずに消える背中寂しい
久しぶりに見ると面白いですね、さすがの寅さん。the昭和、良き人間...
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