男はつらいよ 寅次郎真実一路のレビュー・感想・評価
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茨城県 牛久沼は『荒川沖』の近くにある。 僕はガキの頃『荒川沖』か...
茨城県 牛久沼は『荒川沖』の近くにある。
僕はガキの頃『荒川沖』から『柏』まで歩いた事がある。
21時に仕事が終わって、上野から23時30分あたりの最終土浦行きに乗れば、荒川沖には
24時50分くらいに着くかなぁ。この時代でも上野からだとそんなに遠くない。
この頃は証券会社だけが忙しかった訳では無い。まぁ、この映画では証券会社社員と『啖呵売』する寅次郎さんを比較して、資本主義のアイロニーを説いているのだろうが、言うに及ばす、資本主義の根幹はこう言ったシステムである。
さて、現在はそんな仕事すらこの国には少なくなった。
さて、これからこの国は一体どうなるのだろうか?
さて、1984年の8月に鹿児島の天文館通りで『ゴーストバスターズ』を封切りで見た。屋久島の宮之浦岳に登ったあとに帰りの列車を待つ間に見た。
帰ってきて上野でこの映画を見て、池田湖のうなぎを思い出した。
霧島はダブルオーセブンの敵、ドクター・ノーの秘密基地である。
最後の伊作駅は伊集院から加世田経由で枕崎まで続く廃線で、僕が行った時は既に廃線になっていた。バスで枕崎まで行った事を覚えている。
無法寅の一生?
"男はつらいよ" シリーズ第34作。
Huluで鑑賞。
始まりました、「男はつらいよ 寅次郎対ギララ」。否、夢でした。短い時間の中に怪獣映画の要素が凝縮されていて感動しました。断末魔が「寅さ~ん」なのが笑えました。
大原麗子が再登場。証券マンの妻・ふじ子役。過去のマドンナが違う人物として出るなんてややこしいなと思いました。
前回から年齢を重ねた分、美しさと色気が増しており、まさしく人妻らしい雰囲気を纏っていて、生唾を飲みました。
お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、シリーズ史上初、人妻に恋をしてしまった寅さんの物語なのです!
未亡人に恋をしたことはありましたが、今回は(途中で夫が死去したパターンはあったものの)徹頭徹尾人妻(笑)。
夫が失踪を遂げ、悲しみに暮れるふじ子を慰める寅さん。そんな折、夫が鹿児島で目撃されたと云う話を聞くやいなや、苦手なはずの飛行機に飛び乗って彼女と共に捜索の旅へ。
その道中、寅さんの心にこんな想いが過りました。「このまま見つからないでいてくれたら」。そんな考えを持ってしまった自分を「醜い」と表現して苦悩するのでした。
まるで「無法松の一生」だと思いました。
柴又に帰っても己を「醜い醜い」と言い続ける寅さんでしたが、「自分を醜いと気づいた人はもう醜くありませんよ」と言う博の言葉と、フラッと帰還した夫とふじ子が抱き合う姿を観て、寅さんも私も救われたような気がしました。
※修正(2024/06/24)
誠実と恋慕の間で
シリーズ34作目。
OPの夢に、遂に怪獣登場。
何処かで見た事ある松竹唯一の怪獣が現れ、人類は為す術ナシ。日本政府はかつて学会を追われた車寅次郎博士に協力を乞うが…。
たかだか数分の寸劇ながら、怪獣映画のあるあるを踏襲。
ちなみにこの年(1984年末)はゴジラが9年振りに復活した年でもある。
序盤の騒動は、あけみの夫婦喧嘩。さくらたちやタコ社長がなだめ、何とか治まり掛けた所へ、寅さんが帰って来てあけみの肩を持ち、再び大揉め&大喧嘩。
御前様が両成敗。
気分晴らしに呑みに出掛けた寅さんだが、無一文。電話でさくらに断られる。
一晩警察にお世話になろうとした時、隣席の中年サラリーマンが奢ってくれる事に。意気投合し、今度改めて呑みましょうと名刺を貰う。
翌日お礼に行くと…
男は一流証券会社の課長。
朝は早く夜は遅い、大変な仕事。
約束通り呑み交わし、べろんべろんに。
翌朝起きると、見知らぬ家に。そこは、茨城県牛久沼にある課長の家。
課長はすでに出勤。世話してくれたのは…
課長の美人奥さん、ふじ子。
寅さんの鉄則は、惚れる相手は独り身。相手が独り身かどうか、「ご主人によろしく」など聞いて、さりげな~く探りを入れるほど。
が、今回は珍しく…いや、初めて、惚れた相手は人妻。
それも無理はない。だって、大原麗子だもの。
2度目のマドンナ役で、本作でも色っぽい魅力を発揮。
課長役には、こちらも何度か脇役出演している米倉斉加年。ユーモアと悲哀滲ませる好演。
課長が蒸発した! ある日仕事に行ったっきり、出社せず家にも帰っていない。
働くだけの毎日にノイローゼに…?
心配するふじ子を励ます寅さん。
そんな時、課長が故郷の鹿児島に居るとの報せが。
ふじ子は鹿児島へ。寅さんも同行。
さくらたちは心配でしょうがない二人旅…。
郷愁誘う鹿児島の風景…。
思い出の地などあちこち訪ね回るが、結局見付からず。
帰って来てから、元気の無い寅さん。と言うのも…
ふじ子の為に何とかして課長を見付けてやりたい。
その一方で、ふじ子への恋心。
もし、このまま課長が帰らねば…。
そんな絶対思ってはいけない事を心の何処かで思い、醜くて愚かな自分を責める。
そんな時、課長が帰って来て…。
人妻に想いを寄せた事は否めない。
でも結果的に、夫婦の再スタートに一役買った。
これで良かったのだ。
ラスト、旅を続ける寅さんは、晴れ晴れと。
よかった
大原麗子が二回目の登場だったが1回目とは別人としての登場で、人妻。寅が恋愛のバッターボックスに立たないように努めるが、ご主人の不幸を願ってしまい自責の念に駆られる。前回から寅に対して厳しくなったような感じだった。
大原麗子は前回の方がマドンナ感が高かった。
美保純が寅といちゃついていて、すごくいい。野良犬感があって、二代目寅は美保純でいいのではないだろうか。
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