「無法寅の一生?」男はつらいよ 寅次郎真実一路 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
無法寅の一生?
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"男はつらいよ" シリーズ第34作。
Huluで鑑賞。
始まりました、「男はつらいよ 寅次郎対ギララ」。否、夢でした。短い時間の中に怪獣映画の要素が凝縮されていて感動しました。断末魔が「寅さ~ん」なのが笑えました。
大原麗子が再登場。証券マンの妻・ふじ子役。過去のマドンナが違う人物として出るなんてややこしいなと思いました。
前回から年齢を重ねた分、美しさと色気が増しており、まさしく人妻らしい雰囲気を纏っていて、生唾を飲みました。
お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、シリーズ史上初、人妻に恋をしてしまった寅さんの物語なのです!
未亡人に恋をしたことはありましたが、今回は(途中で夫が死去したパターンはあったものの)徹頭徹尾人妻(笑)。
夫が失踪を遂げ、悲しみに暮れるふじ子を慰める寅さん。そんな折、夫が鹿児島で目撃されたと云う話を聞くやいなや、苦手なはずの飛行機に飛び乗って彼女と共に捜索の旅へ。
その道中、寅さんの心にこんな想いが過りました。「このまま見つからないでいてくれたら」。そんな考えを持ってしまった自分を「醜い」と表現して苦悩するのでした。
まるで「無法松の一生」だと思いました。
柴又に帰っても己を「醜い醜い」と言い続ける寅さんでしたが、「自分を醜いと気づいた人はもう醜くありませんよ」と言う博の言葉と、フラッと帰還した夫とふじ子が抱き合う姿を観て、寅さんも私も救われたような気がしました。
※修正(2024/06/24)
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近大さんのコメント
2020年1月7日
自分もやはり、OP夢の怪獣が印象的な回でした。
奇しくも84年末なので、9年ぶりの『ゴジラ』が公開された時。
山田監督、ひょっとしてそれを意識して?…と、いつも見る度思ってます。