劇場公開日 1973年8月4日

「【”寅さんって、いいね。何百編も惚れて・・。”浅丘ルリ子さん演じる母との確執など哀しみを抱えつつ、幸を求めるマドンナの姿がシリーズに更に深みを与えた、リリーが人気を博した事が良く分かる作品である。】」男はつらいよ 寅次郎忘れな草 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”寅さんって、いいね。何百編も惚れて・・。”浅丘ルリ子さん演じる母との確執など哀しみを抱えつつ、幸を求めるマドンナの姿がシリーズに更に深みを与えた、リリーが人気を博した事が良く分かる作品である。】

2024年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■資料によると、浅丘ルリ子さん演じるリリーは、シリーズ最多の4作に出演されているそうである。そんなことも知らないのか!とお叱りを受けそうだが、知らなかったのだから仕方がない。

 だが、今作を観ると旅回りのキャバレー歌手のリリーが観客に受け入れられた事が何となく分かるのである。

 それは、リリーと母との確執を直接描いて居たり、リリーが酔っ払ってとらやに押しかけたり、今までのマドンナとは明らかに違うキャラクターであるからだと思う。

 そして、リリーはそんな境遇の中、何処か自分に似た所がある寅さんに惚れたのではないかと思うのである。

 では、リリーが影あるだけの女性かと言うとそんな事は無く、明るく無邪気で、稚気があるとても魅力的な女性として描かれている事が、多くの寅さんファンの心を掴んだのではないかなと思った作品である。

<前作から、2作連続で寅さんが惚れられるパターンが続いたが、これも又良しである。
 寅さんが珍しく北海道の酪農家で働くシーンも珍しく、北海道の雄大な風景も作品に趣を与えている作品である。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年5月21日

いよいよリリーさんの登場ですね。本作で唯一不満なのは、最後に唐突に登場する毒蝮三太夫です。そしてシリーズ最高傑作(と私が思っている)リリーさんの第2作「寅次郎相合い傘」ニ続きます。

Mr.C.B.2