お吟さま(1978)のレビュー・感想・評価
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動きのない絵を淡々と見せられた気分
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キリシタンの聖地を作り上げた高山右近(中村吉右衛門)に会いに行って「愛の告白」のようないい雰囲気だった前半。秀吉は三船敏郎。徳川家康との和解に不満なのか、朝鮮、明国への出兵も辞さないという凶暴めいた雰囲気。
万代屋宗安に嫁いだものの右近への恋は冷めやらず、キリシタン禁令によって身を隠していた右近を探しに行く。お逃げくださいませ。やがて狂気の沙汰の秀吉は朝鮮征伐を決定し、後に将軍となる。吟に対しても求愛するが、かたくなに拒否した吟はやがて右近と北陸路への同行を頼む。
時すでに遅し。自害してしまった悲運の吟。あまり緊迫感を感じられない中での切腹シーンはどうも納得できない。これじゃ秀吉が怒るのも無理ないぞ!でもさすが志村喬。ラストの切腹を申し付けられたときの表情は理不尽さと娘の死の悲しみの混ざった悲痛な顔がとてもいい。
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