「時々戻りたくなる」王立宇宙軍 オネアミスの翼 @_@さんの映画レビュー(感想・評価)
時々戻りたくなる
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初めて観たのは、高校の頃。
祖母の家に向かう道すがら、
ふと観たくなって寄った
なんばの映画館だったと思う。
初めて一人で観た映画でもある。
一話完結のアニメが、ガンダムあたりでストーリーと人間模様を描くようになり、
次に来たのが、こんなストーリーをアニメにするのか、というこの映画だったと思う。
フルCGのキャプテンハーロックで次の波を感じるまで、長い間支えになった作品だった。
一番心に響いたのは、シロツグの演説でも、将軍の歴史観でも、リイクニの白い胸でもなく、
『電圧、行ける!』
の一言。
プロジェクトなんていつも、
『条件付きでよし』
だよな。
そしてじいさんたちはいつも悲観的。
そこで言ってやるんだ。
『いや、大丈夫だ。。離床。』
ってね。
僕はシロツグでなくていい。
ただの、グラウンドスタッフでいい。
でも、電気系は誰にも譲らない。
ソフト屋の先輩は、道半ばで死んだ。
飛ばなくたって、僕らも命をかけてる。
その想いに立ち返りたくて、
時々戻りたくなる作品。
アニメの作り手の気持ちも、彼らの状況も、その時代背景も知らない。
僕の人生の中で、まだ技術を志すだけだった心に、スクリーンから響いた声としてだけこの映画はあって、
その一点で、この作品を作った人たちに感謝している。
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