遠雷のレビュー・感想・評価
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『遠雷』と言うが宇都宮辺りは『近雷』だと思う。が。
温故知新にはならない日本のサブカル映画。
一応、どストライクな世代だが、主人公と僕は同い年と言う設定になっている。所謂、ポスト団塊の世代になるのだろうが、この映画に登場する様な人物は友達や知り合いには一人もいない。『統一教●』に入った奴とか、『成●闘争』で捕まった奴とか、『ニューヨークで●●●死んだ奴』とかはいるが、衝動的に殺人を犯す様な人物は一人も知らない。
この翌年の『さらば美しき大地』は我が故郷になるが、知り合いにも似たような人物が沢山いた。
僕自身の故郷を悪く言いたくないが、世代と言うよりも、その地方の住民意識によるものが大きいと思う。
否
一番大きな違いは演出家や原作者の感性なのだろう。
兎に角、この原作者は話を作り過ぎて、最後はうまくまとめた気になっている。当初から作り話だから、最後は自分の故郷に忖度して、大団円としている。一方、『さらば美しき大地』は状況を赤裸々に分析して演出されたと感じる。
深川の通りで起きた事件も我が母の生まれた村の隣村で同じ小学校だったそうだ。
ヒロポ●が止められない人も沢山知っていると母は話していた。勿論、親父も母もヒ●ポンなどに手を出していない。
バックに流れる曲はフュージョンと言う類の曲だろうが、当時は流行って、所謂垢抜けた曲なのだろうが、今聞くと実に場所柄にそぐわない曲に聞こえる。残念ながら『ながもちうた』の似合う場所だし、時代だと思う。
トマト栽培
働き者だという噂を聞いて見合い話が飛び込んできた。結婚や恋人を作ることなんて考えてもいない満夫(永島)。見合いで気に入り、早速モーテルへと向かった二人。母親と祖母の相手をするのが心配と、一時は破談になりかけたが、他は順調で妊娠もしてしまい、とんとん拍子に結婚へと向かう。
見合いが決まる前はバーの女・カエデ(横山リエ)とビニールハウスの中でやっちゃった満夫。親友の広次(大倉)が続いてカエデと関係を持ち、その後駆け落ちする。カエデには夫(蟹江敬三)がいるのだが、どうも頼りない。多少の浮気は認めるとの約束の上で結婚したらしいのだ。
結婚式当日、自宅での宴席が盛り上がってる中、広次から突然連絡が入る。結末は予想できるのだが、カエデの首を絞めて殺してしまったというモノローグはなかなか良かった。しかし殺意はないのだし、ふざけ合った末の過失致死だとすれば10年というのは長すぎるような気もする。紋付き袴姿の満夫が泣きながら歌う「わたしの青い鳥」が印象的。その後、何もなかったかのように2人で農作業をする。まるで世間話をするかのように10年について話すってのも、すごく自然に思えた・・・
大人の映画
小学生の頃、深夜のテレビで見ました。
小さい俺にはかなり衝撃。でも単純な話だったから、意味は理解できた。大人の映画だな~って思ったな。
田舎で農業を営む青年が結婚する話。ウチもちょうど実家で農業やってたんだよな~。
クライマックス、ジョニー大倉が人を殺してしまったと告白するシーン。そして翌日の桜田淳子。小学生の俺の頭にこびりついて離れなかった(笑)
当時の俺にはちょっと早かった。
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