エコエコアザラク(1995)

劇場公開日:1995年4月8日

解説

黒魔術を使う少女と、謎の魔術師との対決を描いた青春アクション・ホラー。監督は「ヴァージニア」の佐藤嗣麻子。原作は 『月刊サスペリア』に連載された古賀新一による同名のコミック。主演は、「高校教師」の吉野公佳と「大失恋。」の菅野美穂。ちなみにタイトルの「エコエコアザラク」とは、主人公が劇中で唱える呪文の一部。ゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭ヤング・ファンタスティック・グランプリ部門南俊子賞(批評家賞)受賞。16ミリからのブローアップ。

1995年製作/81分/日本
原題または英題:Wizard of Darkness
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:1995年4月8日

あらすじ

黒井ミサが聖華学園高校に転校して来た頃、東京では猟奇的な殺人が起こっていた。彼女と同じクラスのオカルト・オタクの水野は、事件現場を結んだ形が五茫星型になっており、しかもその中心にこの学園が位置していることに気づき、それは悪魔・ルシファーをこの世に呼び出す血の儀式であることを予言する。だが、そんなオカルトじみたことなど、誰も信じてはくれなかった。そこで水野は自分の力を皆に証明するため、セクハラ教師・沼田にワラ人形の呪いをかけようとするが、素人・水野の技を前にしてミサが本当の魔術を披露。沼田を腹痛に追い込んでしまうのだった。水野を押し退け、そんな術を持つミサを気味悪がるクラスメイトたち。さらに翌日、沼田が交通事故で瀕死の重症を負ったことを知らされた生徒たちは、ミサを敬遠し始める。そんな中で、クラス委員のみずきと不良っぽい青年・剣一だけは彼女の味方だった。放課後、数学の追試のために残されたミサや水野、みずき、剣一らを含む13人の生徒たちは、日が暮れたというのに担当の白井先生が教室に戻って来ないことに痺れを切らしていた。我慢出来なくなった男子生徒たちは先生に黙って下校しようとするが、どうしても学校から出られないと言って教室に帰って来る。それはこれから始まる恐ろしい出来事の最初の一頁だった。それを皮切りに、トイレに行った女生徒がまるで溺死したように個室の中で死んでいるのが発見され、パニックに陥った生徒たちはどうにかして学校からの脱出を試みようと必死になるが、不思議な魔力によって次々に犠牲者が増えていくばかりだった。ミサはそれをくい止めようと懸命に魔術を使うのだが、強力なパワーの前に歯が立たない。その間にも、友人たちの命は奪われ、ミサと水野の間にもますます深い溝が生じてしまう。しかし白井先生が怪しいと気づいたミサは、先生のレズ・パートナーでクラスメイトの和美がいけにえとなって囚われているのを発見。魔術師・白井とのサイキック・バトルを展開し、勝利する。だが、それで事件は終わらなかった。魔術師のヘッドは実はみずきだった。魔術師・みずきは悪魔ルシファーのパワーを得たいがために殺戮を繰り返し、血のいけにえを捧げていた。ミサとみずきの戦いはみずきの勝ちに見えたが。再誕したルシファーの力は予想以上に強く、みずきの体ではそれを受けいるには容量が少なすぎた。みずきはルシファーのパワーを受け止められず自滅。みずきのパワーで姿を消されてしまったミサは姿を取り戻し、次に狙われそうな学園へと旅立って行くのであった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5 新宿シネパトスで鑑賞

2024年7月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

菅野美穂が凄い

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ムーラン

4.0 充分楽しめる

2024年3月28日
PCから投稿

十数年ぶりに観た。
直前にシリーズ3作目を見たせいか、良くできた作品だと感心させられる。

・まず、演技。実力のある面々で、中でも菅野は主役を完全に食ってる。
・そして演出。工夫を凝らして安っぽくならないよう、違和感無く仕上げていて良い。
・更にストーリー。初めて観た時は、誰がヒール役かわかりませんでした。また、セクシーな見せ場もある。

強いて弱点を挙げるとすれば、音響。
この当時多用された「グチョ」「べチョ」音の品の無さ、血飛沫の音(シャー)の芸の無さときたら…。
でも、それら弱点を差し引いても良い味を出している。

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ビン棒

4.0 学園ホラーの傑作

2019年2月21日
Androidアプリから投稿

鑑賞記録はVHSだ!
監督は近作では「アンフェア」の佐藤嗣麻子。
「K−20 怪人20面相」の監督ですね。

当時人気の吉野公佳と菅野美穂が主演。
ですが容赦ない恐怖演出を観せてくれます。
そんじょそこらの監督よりもよっぽど男前な演出をしてみせる、才能ある監督だと思うんだが、寡作なんですよねえ。TVやゲームの仕事もしてるようだが、監督作品をもっと観てみたい。

やはりなんだかんだいっても映画業界は男社会というのが影響しているような気がしてならない。
本広克行や大友啓史にアクション撮らせるくらいなら、この監督に任せた方がよっぽどカッコイイ映画になると思うがねえ。

この作品に関しては、オカルト、美少女、美少年、お色気、校内パニック、そして勿論たっぷりの血糊と、面白要素をこれでもかと詰め込んだ作品なんで、なかなか観るのが難しいとは思うが、機会が有れば是非どうぞ。

オススメ。

追記

この監督、あの「YAMATO」の脚本書いてたようで、あるレビューで脚本が悪いなんて書かれていたが、そもそも「宇宙戦艦ヤマト」を2時間の映画に纏めるってのが無茶な話で、そんな脚本任された者の身になれってもんですよ(笑)

大内貴仁をアクションコーディネーターに迎えた、この監督のアクション映画を観てみたいなあ。

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MAKO

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