馬のレビュー・感想・評価
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黒沢明デビュー作?
公式には、脚本・監督:山本嘉次郎ですが、実質的には脚本・監督:黒沢明のデビュー作とされている作品です。そんな事は何かの本を通じて知っていたのですが、実作を観るのは今回が初めてでした。そして、驚きました。「80年前に日本映画はここまで完成されていたのか」って。
山村で暮らす少女が大切に馬を育て、やがて軍馬として送り出すという設定から想像される通りの物語なのに、物語の中にすっかり引きずり込まれて揺さぶられてしまいました。野良着の高峰秀子さんは可愛く、モノクロで描かれる山の四季は美しく、堅固で力強い映像がお話を牽引します。これは参った。
ただ、1941年と言えば、中国での戦線は拡大し、間もなく太平洋戦争の火蓋が切られる時代なのに戦争の直接の話題が全く出て来ないのは、軍部への気遣いなのかな。
また、本作をきっかけに黒澤明・高峰秀子の恋愛関係が芽生え、後に映画界を揺るがすニュースになるのですが、この作品での高峰さんの可憐な表情を観ていると、黒沢さんのそんな下心も映り込んでいる様に思えるのでした。
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・あどけないデコちゃんがとってもかわいい ・馬とのふれあいが増えて...
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