「マスターピース」AKIRA 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)
マスターピース
20年ほど前から過去複数回観ています。
残念ながら劇場での視聴が一度もないので、人生で一度は映画館で観たいと思っています。
近未来の日本が舞台で、混沌を極めています。
珍走団の少年が主人公で、序盤は他人に迷惑をかける自己中なクソガキにイライラさせられっぱなしでした。
でも、考えてみれば世が世なので、未成年者が自暴自棄になるのは当然だよな、と今では思います。
珍走団同士の抗争では暴力的な描写があり、『もののけ姫』のCMを初めて見た時と同様の衝撃がありました。
同時に場面としては一瞬ですが、女の子に乱暴をする描写があり、初めて見た時気分が悪くなりました。
序盤から中盤に掛け、それらの人と人の争いがいかにちっぽけなものだと言うことに気付かされ、主人公金田の友人である鉄雄に異変が起こり始めた頃には、この惑星の存続に関わる大きな危機に気が付きます。
タイトル『AKIRA』は、鍵を握る人物の名前ですが、当の本人が登場するのは2時間のうち1分もありません。にも関わらず、その存在感、インパクトは他の追随を許しません。
クライマックスからエンドロールまでの魅せ方も完璧です。ゾクゾクするテーマ曲を始めとする音楽は言わずもがな。文句のつけどころは尺の長さくらいなものです。
ネトフリだと(日本語のみですが)字幕付きで観られます。大音量、大画面で是非お楽しみください!
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