赤い殺意(1964)のレビュー・感想・評価
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長い・・・
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仙台市。線路脇に建てられた家。夫は図書館勤務であり、裕福そうには見えないが、同僚の愛人がいる。夫の出張中にレイプ犯は侵入したのだ。残された貞子は「死ななければ」と貞操を破られたことを苦に自殺ばかり考える。
妾の子ということで籍に入れてもらえない苦悩と、戸籍上、息子が自分の子になってないことの悲しみ。執拗にストーキングする男も殺してやりたいくらいだ。しかし、平岡は心臓病を患っていて、いつ死ぬかもわからない。ストリップ小屋でトランペットを吹いていたが、病気のせいでドラムに転向(上手くない)。「りんご追分」の演奏が物悲しさを増長する・・・
やがて妊娠、堕胎、「上野で一緒に暮らそう」と迫る平岡についていって、水筒に入れた農薬を飲ませようと機会を覗っていた貞子。夫の愛人がカメラで浮気現場を捕らえようとずっと尾行。サスペンスタッチに逃避行を描くが、愛人が交通事故に遭うという幕切れとなった。
貞子が蚕を太股に這わせる映像が最初と最後に描かれて、独特のエロチシズムを見せる一方、最初のレイプシーンでの露口が包丁を逆さにかまえる恐ろしさと、貞子の弱い殺意が対照的だ。しかし、なんといっても150分は長すぎる・・・社会派サスペンスとも思えぬ撮り方なので、90分くらいにカットするのがいいんじゃないでしょうか。
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