いのちの食べかたのレビュー・感想・評価
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工場で働く人たちはパンしか食べないのね
ナレーションや音楽を一切排除し、屠場と農場を交互に淡々と映し出し、人間の食欲のためにここまでやっているんだぞ!とイヤというほど見せつけてくれました。ヒヨコの選別やリンゴやトマトを刈りいれてるときは問題なかったんですけどね・・・さすがに豚や牛を機械でズバっとやられると食欲も失せちゃいます。
それよりもオートメーション化がここまで凄いことになってるとは思いませんでした。時折、機械にさばかれているのが人間だったら・・・などと不条理な妄想にかきたてられ、脳内ではまな板の上の鯉状態。それでも、ひと思いにグサっとやってくれるからいいんだけど、運悪く急所をはずし、豚さんの鳴き声が悲痛なものに感じられることもしばしば。
なんだか妙な気分にさせられる一方で、種付けさせると思わせておいて寸前のところで違う容器に入れられている牛さんも可哀そうです。遺伝子組換え操作なのか、クローン牛製造のためなのかよくわかりませんでしたけど、これじゃ“童貞牛。をプロデュース”じゃないですか!あぁ、牛さんの運命やいかに・・・
さらにショッキングなシーン。牛の帝王切開?もしかして麻酔をかけてない?ちゃんと縫合するのか?いくら牛とはいえ・・・非人道的!いや、非牛道的!まぁ、あの部分がコブクロとして食べられるんだろうか?コブクロが嫌いでよかった・・・ホッ・・・
最近のエンドロールの特徴である「動物は一切殺したり傷つけてません」などという言葉はさすがに出てこない映画でした。しばらく肉は食いたくないと心に誓う人も出てくるかもしれませんが、あれは動物じゃないんだ!と信じ込むしかありません。きっと果物か何かです。まぁ、ダイエットしたい人が見るべき映画かな・・・
食物の生産システムを記録したドキュメンタリーの傑作。 説明は一切な...
食物の生産システムを記録したドキュメンタリーの傑作。
説明は一切なくナレーションもない。
なにもかもが効率よく衛生的に大量につくるため機械化されてる。
完全に管理された衛生的な環境の中でつくられる命。
産む機械にされてる牛たち。種付けして帝王切開で取り出すまで人間が管理する。
どうですか?と問うてるわけでもなく、淡々と映し出されていく。
観る人によっては「かわいそう」と思ったり、システム化されていることに批判的なことを思うかもしれない。だけどこれは人それぞれが考える真実ではなく、知っておいたほうが良い人間がやっていることの事実。
キューブリック意識?
スタイルや目的意識が徹底されている名作。
偏執的なシンメトリーの多用や一切の説明排除と長回しはキューブリックを意識?
女性工員は無表情に豚足を切り落とし、数秒後の運命を知った哀れなウシの脳天には無慈悲にショック銃が打たれる。大量消費時代の「食」の本質だし目を逸らせるわけにはいかないですね。
人間って、この世で生きていく価値があるんだろうか
映画「いのちの食べ方」(ニコラウス・ゲイハルター監督)から。
いつものように暗闇でもメモしよう、と
100円ショップで買った簡易メモ帳を持参したら、
なんと90分近く、台詞はまったくなかった。
ただ淡々と、世界の人々が、家畜を育てては殺し、
魚を養殖しては殺す、そんな作業を黙々とこなす人たち。
命がものとして扱われているのは、知識としては知っていたが、
現実の映像として、目の前に飛び込んでくると、
とてもやるせない気持ちになってしまった。
「いただきます」は「あなたの命いただきます」という意味、
そう教えられたことがあるが、そんな生易しいものではない。
牛が殺されて、皮を剥がされていく工程を知ったら、
本当に「牛肉」を食べる時に、手を合わせたくなった。
こんな多くの動物の命を奪い、それを食べずに捨てる。
今日の一言は、久しぶりに私の独り言である。
中途半端な講演会よりも、この映画の上映会の方が
きっと「食育」につながると思うのは、私だけだろうか。
思っていたようなドキュメンタリーではなかった・・・
見るまでは、一般的なドキュメンタリーだと思っていました。
つまり、ナレーションが補足説明してくれて、順序立ててすすむものと。
この映画は、全く違います。
いきなり始まって、いきなり終わります。
ナレーションは一切ありません。
突然の場面転換で分かりづらかったりもします。
たぶん、一切の説明も不要ということなのでしょう。
目を背けていたものをだまって見ろ、
見れば分かるということなんだろうなと。
食の再認識のために観ることをおすすめします。
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