「一生懸命は、素晴らしい!」Little DJ 小さな恋の物語 mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
一生懸命は、素晴らしい!
吾輩の世代には懐かしい、70年代を舞台に綴られるピュアなラブ・ストーリー。『大切な想いは、伝えなきゃ』ホントそうだね、その通りだね!
“難病(=不治の病)モノ”です。『泣かせてやろう』演出も、随所に見られます。下手をすると、非常にクサくなってしまうテイストを持っている映画ですが、本作ではそれを、若い2人の主演俳優(神木クン&麻由子ちゃん)のとっても純粋で一生懸命な姿がイイ意味でスポイルしてくれていて、とてもとても爽やかな感動をスクリーン越しに伝えてくれます。うんホント、単純にイイです!他に言葉が見つからないんですけど、もお吾輩試写室で号泣に追い込まれてしまいましたから。ピュアであるってことは、ホントに大切なことですよね。更に2人の脇を固める俳優陣も、両親役の石黒さん、西田さんをはじめそれぞれ味のある、イイ演技を見せてくれます。そう、皆さんも一生懸命なんですね。特に大先生役の原田芳雄さんが、とてもイイ味を出してくれていて、『ホント、この人は上手だなあ』と観ていて感心させられました。そして何より、DJとしてこれ以上のキャスティングはない!と唸ってしまった小林克也さんの出演が、この映画に欠かせないとても重要なエッセンスとして効いています。
FMよりも、AMがラジオの主役だった時代。吾輩も必死になっていろんな番組を聴いていました。そんな頃がとても懐かしく感じられて、何かそこでも胸がギュ~っとしめつけられました。映画を彩る、キャンディーズやチューリップ、そしてQUEENのナンバーが、吾輩世代には懐かしく、今の若い方々には新鮮に聞こえると思います。
あとは海辺の病院と、函館の街並みのロケーションが、何故か暖かく、優しく感じられて、とても良くこの映画にマッチしていました。吾輩、昔一度だけ旅行したことがあるのですが、いい所ですね函館!また機会があれば是非訪れてみたい街です。