劇場公開日 2007年10月6日

「この世界観は、それを望む者にはたまらない。」パンズ・ラビリンス 星組さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 この世界観は、それを望む者にはたまらない。

2023年3月4日
PCから投稿

なんとも不思議で中毒性のある物語。
終始、地に足がついているような、いないような、
映画を観ている自分の居所さえ分からなくなる。

それは少女の空想なのか、
それとも現実としてとらえて良いのか、
判断できない内にエイドクレジットを迎える。
実際 ギレルモ・デル・トロ監督は、
観客に対して「これは空想だよ」と、
完全に表現をしていない。

恐怖の世界での幸福感
その少女は何を思う。
実際 何を背負っている。

そこから生まれる新しい世界は
明るかろうが、暗かろうが、
登場人物と観客のもの
ーーしかしーー
劇場公開して随分経つが
今日まで完全に未消化であり
「ほんとうは、どうなの」と
悔しいけど、忘れられないのだ。

星組