「最高のおバカ映画だ!!」シューテム・アップ いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
最高のおバカ映画だ!!
撃ちまくり、刺しまくり、最高におバカで、
素晴らしい子連れ狼ニンジン映画。
深夜のバス停で、ニンジンをかじるスミス(クライヴ・オーウェン)。
その前を妊婦が走り過ぎ、車から出てきた男がその後を追いかけていく。
男が銃を持っていることを知ったスミスは、面倒そうだったが彼女を助け、
続いてハーツ(ポール・ジアマッティ)が引き連れて乱入してきた
男たちとの銃撃戦を繰り広げ、その中で産気づいた彼女から
赤ちゃんを取り上げ、流れ弾で死んでしまった母親の代わりに、
仕方なく赤ちゃんを抱えて逃げる。しつこい追っ手に何が何だか分からず、
スミスは馴染みの娼婦ドンナ(モニカ・ベルッチ)の元を訪れる。
最高です。最高にくだらなくて、突き抜けていて、笑えます。
赤ちゃんを取り上げて、銃を使って臍の緒を切るシーンを笑えるか。
アドレナリンでもあったような、ヤリながらヤルシーンを笑えるか。
笑えるなら大丈夫です。
初めから終わりまで、銃撃戦で、凝った、捻った演出で楽しませ、
使えるものは使う精神はボーンシリーズも思い出させるが、
似たようなシーンもあったが、意外にストーリーも面白いのだが、
膨らませるようなことはせず、突き抜けたシーンの連続に、
捻った見せ方に、笑えてしょうがない。
銃撃戦の中で赤ちゃんを取り上げ、
トイレに落としてしまった銃を追っ手が来るまでに乾かそうとし、
ドライヤーも武器にし、赤ちゃんを助けるために銃で遊具を、
指紋認証が必要な銃にはもちろん・・・。
螺旋階段では、カーチェイスでは、空中では。
妙にローテクを駆使するところも面白い。
スミスは銃の達人であるが、車を奪うのは腹の立つ相手から、
ウインカーを出さずに車線変更するのも赦せない。人目を惹きつける為に、
子供を怒っていた親を怒り、
車に乗るときは必要なくなるまでシートベルトをしっかりと。
そんな男をクライヴ・オーウェンは渋く、しっかりと演じ、
笑わせようとせずに、笑わせてくれる。
ハーツの切れ者でキレ者だけども、
奥さんからの電話には律儀に出てしまうような設定も、
ドンナの娼婦の設定も面白く、彼女の部屋のインテリアには笑えてしまう。
モロに低予算を感じさせるVFXも、この作品の味とさえ思え、
オチもキッチリと締めてくれて大満足。