「神童も子供のうち。」僕のピアノコンチェルト ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
神童も子供のうち。
名画座にて。
よく天才○○ニストなんていう子供が出てくると、
この子は神童だ!と言われますけどホントにいるんですね。
だって~この主人公ヴィトスを演じた天才ピアニスト、
テオ・ゲオルギュー君の演奏シーンはまさに神業でした!
僕の~という題名からして、その神童ぶりを描くだけの
作品かと思いきや(まぁそれもあるんだけど)、
もっとこの子の毎日の生活や趣味・思考など、
子供(一応は^^;)時代の成長に沿った、物語でした。
こんな天才児を持った両親は、さぞかし大変だろうな~
とは思いましたけど、やっぱり大変でした…。
小さい頃はただもて囃されるくらいで、親も鼻高々、でも
天才児もどんどん成長していくわけで…心と身体の成長と
頭脳の発達とが、すんなり一致しないところが難しい。。
大学に飛び級はいいけれど、なんてクソ生意気な!?と
言われてしまうのもムリはないですよねぇ…^^;
そんなヴィトスをささやかに勇気づけてくれていたのが、
おじいちゃん!!ブルーノ・ガンツが見事に好演しています。
いつも同じメニュー(爆)と思われるスパゲティーを食べ、
彼のところでピアノを弾いたり、チェスに興じる主人公。。
自分を特別扱いせず、ありのままの姿で受け止めてくれる。
本当なら、そういう存在が両親であるべきなんですが、、^^;
なにせ神童。親が期待をしてしまう気持ちも少しは分かる。
ベビーシッターの女の子に恋をしても、当然上手くいかない。
もし自分がごく普通の子供だったなら…と悩みを打ち明ける
ヴィトスに、「いちばん大切なものを手放してみるんだ。」
とアドバイスをするおじいちゃん…。
それからヴィトスは、とある事故に遭ってしまうのですが。。
彼のそれからの行動に、ある種の疑問があるにはあれど^^;
自分に正直に生きた結果がそうであるなら、褒めてやりたい。
べつに誰かを悲しませたかったわけではないし、一度くらい
自分らしく生きたいと願うのは、当然のことでしょう。
あの機械(爆)を買うくらいなら、屋根を直せば良かったのに!
と私達にそう思わせた、彼のおじいちゃんのようにね…^m^
(ガンツがA・ホプキンスに同化して見えた私。いい祖父味♪)