「田舎者バンザイ!!」天然コケッコー ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
田舎者バンザイ!!
最近のシネコンは「ワンコイン上映」なんていう催しを
やってくれるんですね。ちょっと前の作品を、500円程で
スクリーンで上映してくれて、観る方としては大感激!
観たかった作品が、必ず名画座でかかるとは限らないし、
となるとTVかDVDしかないわけですから~やはり
映画ファンとしてはスクリーンでやって欲しいところです。
この作品もそんな作品のひとつでした。
観たいなぁ~と思っていたので、もう嬉しくて♪
さっそく時間をやりくりして観に行きました。そして…
すんごくいい気分で劇場をあとにすることができました!
いや~気持ちのいい、素晴らしい作品。
くらもちふさこ原作の同名人気少女漫画を
監督・山下敦弘、脚本・渡辺あやで映画化した作品。
スタッフの持ち味が存分に活かされた地方色の豊かさ、
中学から高校に通うまでの淡々とした毎日を描きながら、
過疎化にあえぐ学校内に、突如転校してきたイケメンの
登場を丹念に追いつつ、伸びやかでまったりとした展開。
主演の夏帆(右田そよ役)が、本当にそよ風のようでした。
舞台は島根県浜田の山あいの分校。
(とはいえ、鷹の爪団は出てきません~。って当り前^^;)
その大自然の素晴らしさ(なんにもない素朴さ)はもちろん、
そこに暮らす人々の、なんと心豊かで健康的なことか!
そよ達上級生は下級生の子供達の面倒を見ながら生活をし、
村?一体がまるで家族のよう。。それだけにある意味狭い。
そよの父親とイケメン大沢(岡田将生)の母親との浮気疑惑、
シゲちゃんのそよへの片思い(これはちょっと怖かった^^;)
…とまぁ、いろいろあるんだけど。。
田舎特有の牧歌的のんびり感が、東京への修学旅行で
地面に一気に倒れ込んでしまうそよに象徴されていました。
やっぱり田舎が好き!田舎がいちばん!そんな堂々とした
自信が小気味良いのは、夏帆の演技と愛らしさにあるのかも。
突然「チューしてあげるから上着をワシにちょうだい」とか、
大沢の友人の前で、女房気取りで挨拶を決め込んだりと、
彼女のやることには「天然」が常についてまわり大笑い♪
だけど…気持ちいーのだ!
家族を大切にする心、友達を気遣う思いやり、自然を愛し、
田舎をこよなく愛する主人公に、コロリとなびく都会の
イケメン男子も、郷に入れば…だったのが、とにかく痛快☆
(彼らのその後も見たい気がします。多分変わってないな^^;)