「夏帆を発掘した映画!」天然コケッコー サケビオースさんの映画レビュー(感想・評価)
夏帆を発掘した映画!
山下敦弘監督作品では、他に『リンダ・リンダ・リンダ』を観た事がある。どちらも青春を描いており、一見、“似たような感じの映画”にも見えるのだが、今回の『天然コケッコー』の方がテーマとして闇が深い。
本作に描かれているテーマは『過疎化』。田舎の綺麗な景色や長閑な雰囲気には、思わず憧れを抱いてしまう。また、近所の人は全員家族、と思えるのような地域で仲の良い環境は、とても魅力的にもみえる。しかし、現実に目を向けてみると、そこには過疎化という問題が見えてくる。「私たちが卒業したら、学校に人がいなくなる」という事実に気がついたとき、「このままが続けばいいのに」と願う反面、実際にはそういうわけにもいかない事もわかっており、どうしようもない葛藤が生まれる。
そういった問題に対する難しい気持ちが、思春期という、これまた難しいフィルターを通して描かれていく。
実に上手いと思った。特に、ながまわしの使い方が効果的で、キャラの心情を上手く伝えれてるのじゃないかと思った。
とは言え、兎に角、主演の夏帆ちゃんがカワイイ! 方言訛り(島根弁)でしゃべるから、そのギャップに思わず、萌えー。
もう、なんでもオッケーなんだけどね〜。ラストのキスシーンなんて、とっても不器用なキスで、思わずキュンとしてしまった。
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